オーダーメイドブーケで引き立つ花嫁の輝き(フローリスト le coeul)
結婚式準備
ブーケ・会場装花

オーダーメイドブーケで引き立つ花嫁の輝き(フローリスト le coeul)

2019.10.01 2019.10.01

目次

  1. 人生最高の日に「私らしい」運命の花を携えて
  2. 花嫁・ドレス・ブーケは三位一体
  3. 仕入れに行ってこそ巡り会える運命の花材
  4. 【Case1】ボルドーのカラー:大人の色気を
  5. 【Case2】アーティチョーク:ミステリアスな美しさ
  6. 【Case3】野球観戦グッズ×アンティーク
  7. 好きな物を集めただけでは統一感は生まれない
 le coeul フローリスト 大貫清香さん

le coeul フローリスト 大貫清香さん

人生最高の日に「私らしい」運命の花を携えて

ブーケは花嫁コーディネートの重要なアイテムであると同時に、1日中、美しい花々を手元に置いて過ごせるというのは、女性なら誰しも心弾むものではないでしょうか。
そんなブーケをオーダーメイドで提供しているのが、le coeul(ルクール)の大貫清香さんです。ドレスや式場との相性だけでなく、一人ひとりの雰囲気まで汲み取ってデザインするオーダーメイドブーケは、花嫁の幸せオーラにも磨きをかけてくれるようです。

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花嫁・ドレス・ブーケは三位一体

花嫁・ドレス・ブーケは三位一体

ー大貫さんが手掛けるブーケは、1つ1つオーダーメイドで作られているそうです。オーダーメイドブーケの最大のポイントは何でしょうか?
大貫 一人ひとりの花嫁の美しさを引き立てる花材を取り入れるようにしている点でしょうか。
 ブーケは、花嫁が持って初めて本来の輝きが開花するものだと思います。逆に、ブーケが加わることで、花嫁姿も一層引き立つ、花嫁・ドレス・ブーケは三位一体だと思っています。せっかく数万円もするブーケを持つのであれば、その人らしい、その人をより美しく見せるデザインにしたいと思うんです。
 その人らしい花材を取り入れるためのポイントは、新婦様がまとっている雰囲気を感じ取ること、仕入れで巡り会う“運命”の花材を見逃さないこと、という大きく2つです。
 まず、新婦様の空気感を感じ取るというのは、インスピレーションによる部分が大きいです。打ち合わせでお会いすると、服装や持ち物、メイクなどからもお客様の雰囲気は伝わります。すると「このお客様にはあの花が似合いそう」「こんなデザインも好まれるのではないかな」などと、イメージが浮かんでくるので、そのイメージが正しいかどうか、答え合わせしていくような感覚でヒアリングしていきます。ヒアリングにかける時間は1、2時間程度です。
 植物を1種類ずつ紹介する写真集などを見ながら好きな花材も細かくお伺いしています。一口にピンクと言っても、蛍光色のような鮮やかな色もあれば、白に近い淡い色、スモーキーカラーのような落ち着いた色など、何百種類もありますし、バラと言っても、花びらが一枚一枚しっかり開く咲き方、ボールのようなコロンとした咲き方など様々なので、お客様の好みを正確にキャッチするようにしています。

仕入れに行ってこそ巡り会える運命の花材

仕入れに行ってこそ巡り会える運命の花材

ー自分自身を花にたとえてもらえる、その花を人生で最も輝いている結婚式で持つことができるというのは、女性なら誰でも嬉しいのではないかと思います。2つ目のポイントである“仕入れ”とは?
大貫 ヒアリングでお客様の好みや似合いそうな花材のインスピレーションが湧いていれば、市場に出かけた時に「この花、絶対、あのお客様に似合う!」といった運命の出会いがあるんです。普段は高額でなかなか買えない花材が偶然、安くなっているということもあります。
 そういう出会いを大切にしているので、打ち合わせでは使う花材をすべて決めてしまわずに「お任せ」の部分を残しておくようにおススメしています。もちろん「具体的に当日をイメージしたい」といったご要望をいただけば、すべて決めておくこともできますが、当店では「お任せ」を選んでいただけるケースが8割程度です。
 7、8年前までは、割と大きな組織に所属していたので、基本的に花材は予約注文、自分で市場に出向くことはありませんでした。でも独立した今、仕入れは誰にも任せられない重要なプロセスだと思っています。お客様のご要望の細かいニュアンスや、どの花が新婦様のイメージに合うかというのは、ヒアリングをした私にしか判断できないからです。
 仕入れでは、“掘り出し物”に巡り会える可能性を高めるためにも、午前3時半~4時など、市場が混雑し始める前に行くようにしています。
 当日までの流れをご紹介しておくと、打ち合わせが挙式の2、3ヵ月前ぐらい、その10日後ぐらいにデザイン画や使用する花材、お見積りを「提案書」としてお渡しして、修正があれば反映した上で当日を迎えるという具合です。

【Case1】ボルドーのカラー: 大人の色気を

【Case1】ボルドーのカラー: 大人の色気を

ーでは、どのようにしてその人らしい花を選んでいるのか、具体的な例をお聞かせください。
大貫 生地に印象的なプリントが入ったカラードレスを選んでいたお客様のブーケに、ボルドーのグラデーションが入ったカラーを入れたケースがあります。
 選んだドレスからも窺えるように個性的な新婦様で、会話を通じてはっきりした性格や色っぽさも伝わってきました。シンプルだけど上質なものが好きで、テイストで言うと大人っぽい方が好み、かわいらし過ぎるものには抵抗があるといったご要望でした。
 ブーケも、コロンとした丸みのある花材だけでまとめると、かわいらしくなり過ぎて彼女には少し物足りない、エッジの効いた大人っぽい花材が欲しいと思っていたので、市場でこのカラーを見つけた時には「運命的な出会い!」と思いました。カラーは1色のものが一般的なので、グラデーションが入ったものは非常に珍しい、個性的で凛とした彼女の雰囲気にすごくマッチすると思ったんです。当日「このカラーが、私から見たお客様のイメージです」とお伝えしたところ、とても喜んでいただけました。

【Case2】アーティチョーク: ミステリアスな美しさ

【Case2】アーティチョーク: ミステリアスな美しさ

もう1つは、ススキに似たパンパスグラスにボルドーのアーティチョークを組み合わせたブーケ。この新婦様はかわいらしいお顔立ちなのですが、ただ「かわいい」だけでなくて、美しい花に含まれる“毒”のようなミステリアスな魅力を感じました。その魅力は、彼女なりのしっかりとしたこだわりから放たれている面もあるかもしれません。たとえば、パンパスグラスという特徴的な花材を指定されたこと、選んでいたドレスも、とろみのあるスレンダーライン、繊細なレース使い、真っ白ではなくクリームがかったベージュ色など、細部に独特なこだわりが感じられました。
 見た目のインパクトが強く新婦様の好きな色でもある、ボルドーカラーのアーティチョークは、ただ美しいだけでなくオリジナリティのある彼女の雰囲気を表現するのにぴったりだと思えました。

【Case3】野球観戦グッズ × アンティーク

【Case3】野球観戦グッズ × アンティーク

ーブーケだけでなく、パーティースペースの空間装飾も手掛けていらっしゃいます。ズバリ特徴は?
大貫 空間装飾においては、花のことだけでなく、カーペットの色、ペーパーアイテム、カトラリーなど、全体のバランスを考えるようにしています。新婦様やプランナーさんにもヒアリングしながら、時にはフローリストとしての意見を求められることもあります。たとえば「ゲスト卓の花をこういうデザインにするならナフキンの色はこれ」「このナフキンは発色が鮮やかなので、小さく折り畳んでアクセントとして見せる方がバランスが良い」といった具合です。
 具体的なケースとして、プロ野球チーム「横浜DeNAベイスターズ」ファンのお2人を担当した時のメインテーブル周りをご紹介してみたいと思います。
 野球観戦はお2人共通の趣味。幼い頃からベイスターズファン、家族で観戦に行くのが好きだったという新郎様に、新婦様も影響を受けたとのことでした。応援用のメガホンやレプリカユニフォームなど、飾りたいアイテムもたくさんご用意されていました。
 この時のデザインのポイントは、お2人の趣味のグッズをいかにさりげなく、素敵に見せるか。もちろん趣味やご要望は尊重しますが、あくまでも結婚式であって、趣味を披露する場ではありません。特にメインテーブル周りは写真スポットでもあるため、お2人とドレスアップしたゲストの皆さんが馴染むような背景が必要だと思っています。
 デザインのキーワードはアンティーク。式場も木目調で落ち着いた雰囲気だったのと、お2人もアンティーク家具がお好きだったためです。
 そこで、家具のレンタルショップに足を運び、いくつかアンティーク家具を用意し、ハンガーラックにユニフォームを吊るしたり、チェストの引き出しを半分開けて、そこにタオルをかけたりして、ベイスターズグッズが空間全体に馴染むように工夫しました。

好きな物を集めただけでは統一感は生まれない

好きな物を集めただけでは統一感は生まれない

ー最後に、これから結婚式を挙げるカップルの皆様にアドバイスをお願いします。
大貫 お色直しをするのであれば、ブーケも衣裳に合わせて2つ用意するのが理想的です。冒頭にもお伝えしたように、ブーケはドレス姿の花嫁とセットになって初めて本領を発揮するものであることに加え、花の鮮度を考えてもおススメです。
 特に、最近人気が高いクラッチブーケは、水に浸かっていない状態なので、どうしても3~4時間経つと、花がしおれてきてしまいます。写真にも残るので、せっかくなら最後までイキイキと美しいブーケを持っていただきたいと思います。
 ビジュアル全体のことを言うと、トータルコーディネートを意識することをおススメします。ただ好きな物を集めただけでは、統一感は生まれないので、一番こだわりたいものを軸に組み合わせていくのがコツです。たとえば、花にこだわりたいのであれば、そのデザインに合わせてナフキンやクロス、ペーパーアイテムなどをコーディネートしていくようなイメージです。結婚式のテーマがあれば、それを軸にすると良いですね。
 花嫁コーディネートも同じで、ドレス、ヘアメイク、シューズ、ブーケがトータルでマッチしているかを見極めることがとても重要だと思っています。

 実は、私がフローリストを目指したのは、自分の結婚式がきっかけです。大好きな人が自分を祝福するために集まってくれる、あれほど幸せな時間は他にないと思います。
 結婚する前から趣味でフラワーアレンジメントの教室に通っていたのですが、自分の結婚式であまりに感動して、OLを辞めてフローリストになろうと決めました。
 私は結婚式が大好きなので、決まったデザインを提示して「この中から選んでください」という接客はしたくない、結婚式は特別なので、できるだけその人らしさがにじみ出るようなものをご用意できるように心がけています。
<基本DATA:平均のオーダー価格> 
ブーケ・ブートニア : 3~4万円
メインテーブル   : 5~6万円
ゲストテーブル   : 1卓あたり8000円前後

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