■ブーケトスとは
結婚式で定番の演出である、ブーケトス。ブーケトスとは花嫁が未婚の女性ゲストに向かってブーケを投げるイベントをいいます。投げられたブーケをキャッチした女性ゲストは、次に結婚できるというジンクスがあります。
演出の由来については諸説ありますが、14世紀のイギリスで花嫁の幸せにあやかろうとゲストが新婦のドレスを引っ張ったり小物に触ったりしていたことが発祥であるとも言われています。
このような由来から、ブーケトスは新郎新婦の「幸せのおすそわけ」が目的のセレモニーとされています。
■ブーケトスを行うメリット・デメリット
次に、ブーケトスを行うメリットやデメリットについてご紹介します。結婚式の定番イベントとされているブーケトスですが、最近ではブーケトスに対してネガティブな声もあり、演出に取り入れるべきか悩む花嫁が増えてきています。検討する際は、どのようなメリット・デメリットがあるのかを確認しましょう。
・ブーケトスを行うメリット
・ブーケトスはウエディングの定番イベントのため、結婚式らしい雰囲気を感じられる。
・ゲスト参加型のイベントで会場に一体感が生まれる。
・ドレスやチャペルに溶け込み、参列者たちの笑顔と共に素敵な写真が撮れる。
・仲の良い友人ゲストが多い場合、一生の楽しい思い出話になる。
・ブーケトスを行うデメリット
・最近では「ブーケトス・ハラスメント」といって、「独身女性がさらされている」とブーケトス演出をネガティブに感じる人もいる。
・内気な友人が多い場合、みんなが遠慮し合って誰も取りに行かずにブーケが虚しく落ちてしまう。
・あまりブーケが遠くに飛ばずに、落ちてしまうことがある。
・恥ずかしがり屋でイベントの参加に消極的なゲストもいる。
以上がブーケトスのメリット・デメリットです。本来、ブーケトスは幸せのバトンタッチという意味を持ちますが、なかにはネガティブに感じるひと人もいます。そのため、最近ではブーケトスのデメリットに配慮したさまざまな工夫やアイデアが生み出されています。
ここからは、ブーケトスのデメリットに配慮した新しい演出方法についてご紹介します。結婚式に呼ぶゲストの性格や雰囲気を踏まえてアイデアを工夫することを意識しましょう。ブーケトスセレモニーをやるか悩んでいる方はぜひ参考にしてみてくださいね。
・内気な女友達が多い場合は「ブーケプルズ」
結婚式のゲストに内気な女友達が多い場合には、投げたブーケを積極的に取りにいかず、虚しく落ちてしまうという心配があります。また、消極的な友達に無理にイベントに参加してもらうのも気が引けますよね。
そんな時は「ブーケプルズ」がおすすめです。ブーケプルズとは、花嫁のブーケから紐を数本出してゲストに引いてもらい、1本を当たりにするという演出方法です。花嫁のブーケに繋がっている当たりの紐を引いた人がブーケをゲットできるという仕組みになっています。
さらに、当たりの紐を引けなかった人にも紐の先に小さなチャームなどの些細なプレゼントを用意しておくことで、参加者全員に楽しんでもらえるでしょう。
この演出方法であれば紐を引っ張るだけなのでブーケトスに比べて参加者の抵抗が少なく、イベントに参加するハードルも下がります。また、ブーケトスと同様に会場に一体感が生まれる効果も期待できます。
・年齢層が高く落ち着いた雰囲気の場合は「ハッピードラジェ」や「バルーンリリース」
ゲストが親族中心で年齢層が高く落ち着いた雰囲気の場合、「ブーケを受け取った人は次に結婚する」というジンクスに意味がなくなってしまいます。また、そういった場合はブーケトスの賑やかな雰囲気が場にそぐわないという可能性もあります。
そんな時は「ハッピードラジェ」や「バルーンリリース」という演出がおすすめです。「ハッピードラジェ」とは、披露宴で食べるデザートのケーキの中に当たりのドラジェ(アーモンドの砂糖菓子)をいくつか入れておくという演出。
当たったゲストにはプレゼントなどを用意しておくことで、サプライズ感のあるイベントになります。年齢層が高めのゲストでも参加しやすく楽しめるイベント演出といえるでしょう。
「バルーンリリース」はゲスト全員で風船を一斉に空に飛ばすという演出です。風船を飛ばすだけなので小さなお子様からお年寄りまで参加することが可能で、ドラマチックな思い出をつくることができます。
明るい友人が多く、賑やかな雰囲気の場合は「ブロッコリートス」
ゲストは新郎新婦の親しい友人が多く、ロマンチックな演出よりも、明るくユニークで、最後まで常に笑い声が上がるような式にしたい場合。ブーケトスの代わりにどのような演出方法があるでしょうか。
実は、ブーケトスの男性版として「ブロッコリートス」という人気の演出があります。ブーケトスの男性バージョンで、その名の通りブーケの代わりに新郎がブロッコリーを投げて新郎の友人がキャッチするというものです。
男性ゲストをメインにしてユニークな演出を行い、明るい友人に結婚式を盛り上げてもらうことで、会場がさらに賑やかで楽しい雰囲気になりますよ。
・独身か既婚かを公表したくないゲストが多い場合はお菓子をまくだけでも
ゲストのなかには独身か既婚かをわざわざ公表したくないという人もいるでしょう。そういった場合、「花嫁からブーケを受け取った人が次に結婚する」というジンクスをプレッシャーに感じたり、不快に感じるケースもあります。
このような場合には、ゲスト全員にお菓子をまくなどの演出方法がおすすめです。イベントの参加者を独身女性に限定せず、全員で参加できるものにすることで、独身女性が目立つことなくみんなで楽しめるイベントになります。
具体的には、ラッピングされたキャンディや砂糖菓子、割れにくいクッキーやチョコレートなどがおすすめです。このようにお菓子を撒く演出の場合も、ブーケトスと同様に結婚式が和やかな雰囲気になります。
■トス用ブーケを用意する際のアドバイス
トス用のブーケを用意する際には、できるだけ軽くて投げやすいものにしましょう。生花のブーケはスポンジに水が含まれているため重く投げにくくなってしまいます。ブーケがゲストに届かずに近くに落ちてしまうなんてことを防ぐためにもなるべく軽いものを選ぶことがポイントです。また、投げた時に水が飛び散ったり、ワイヤーがドレスに引っかかったり人に当たったりしないものを選ぶことも大切です。
さらに、ゲストにしっかりとブーケを受け取ってもらうためには、ゲストになるべく花嫁に近い位置に立ってもらうようにしましょう。ぜひ一生の思い出に残る素敵な結婚式にしてくださいね。