失敗しない結婚挨拶に欠かせない事前準備はこちらの5点です。

1.自分の親へプロポーズの報告
2.訪問日の調節
3.手土産や服装の準備
4.お互いの親の情報を聞いておく
5.結婚後のことについてふたりで話し合っておく

大切なのが、ふたりの今後を話し合っておくこと。せっかくの挨拶の機会なので、「この人なら安心だな」と思ってもらいたいですよね。安心して快く承諾いただけるように話し合っておきましょう。その他、おさえておくべきポイントを解説します。

日程を決める際におさえておくべき4つのポイントを解説します。すでに相手の親との面識がある場合もマナーは変わりません。親しい間柄であっても、改めて礼儀をもって接するようにしましょう。

1.おすすめの場所は？
結婚挨拶はお互いの実家を訪問するのが一般的ですが、親からの希望で会食しながら話すケースもあります。その場合は、実家近くのレストランなど相手の負担にならないようなお店を選択・予約しましょう。

2.日程はどれくらい先にする？
親の準備期間も考え、2週間くらい先の予定を組むようにします。また、お彼岸など祝い事が好ましくない日の訪問は避けるようにしましょう。

3.訪問する時間帯は？
親から時間の指定がない場合、食事の時間は避けて10〜11時または14時〜15時くらいに伺い、2時間程度の滞在が一般的です。

4.親へのアポの取り方
女性の実家へ先に挨拶をするのがマナーです。これは、結婚＝女性が嫁ぐものという考え方が強かったためです。

もちろん、女性の実家へ訪問する日程がなかなか合わず、男性の実家へ訪問する日程が先に決まりそうであれば、先に訪問しても問題ありません。ただし、女性の実家には一言断りを入れておくと安心です。

親としては、大切な子どもの伴侶となる人が「信頼がおける相手なのか」が気になるポイントです。特に大切なのは第一印象。なかには自分が気に入った服装にしたいという人もいるかもしれませんが、親世代には受け入れ難いような奇抜なファッションは避けた方が無難です。

男性はスーツが基本です。夏であってもジャケット・襟付きの洋服にしましょう。ネクタイなしでも襟付きのものであれば、夏場はその場に合わせて変えることも可能です。一方で、「無精髭を剃っているか」「身体に合ったサイズの服を着ているか」といった点も重要になります。

カジュアルで大丈夫だと言われてもジャケットは必須。清潔感を大切に、ヘアスタイルもしっかり整えていきます。家に上がることを考えて、できれば新しい靴下をはきましょう。また、靴もスニーカーは避け、革靴は磨いておきましょう。

女性はスカートやワンピースが基本です。セクシーすぎるタイトスカートやショートスカートは避け、膝下までの長さが無難。ヘアスタイルとメイクは、清楚さを感じてもらえることが大切なのでナチュラルな演出をしましょう。

また、夏でもストッキングは必須。破れやすいので、1足余分に持ち歩いておくと安心です。玄関先で時間をかけないためにも履き慣れたパンプスで行きましょう。

手土産の相場は、1,000〜5,000円くらいです。高価なものだと相手を恐縮させてしまうため、気を遣わせない金額として2,000〜3,000円くらいを目安にしましょう。

具体的にどのような手土産がおすすめなのかこちらの記事で紹介しています。手土産選びの参考にしてみてください。

>>結婚挨拶の手土産は何がいい?家族構成に合わせた選び方やマナー、おすすめの品も紹介

ふたりの今後のことは、結婚挨拶の前に話し合っておきましょう。

特に話しておきたいのが、以下の3点です。

・結婚式の予定は？
・新居はどうするの？
・結婚後の仕事は？

親としては、「何か協力できることはあるのか？」「ふたりは将来のことを考え行動しているのか？」「心配事はないか？」といった気持ちから質問される可能性があります。
安心してもらうためにもしっかり答えられるようにしておきましょう。

事前に、相手の親と話が弾みそうなネタをパートナーから聞いておくと、結婚挨拶の当日は安心して会話を進めることができます。事前に共有しておいた方が良い情報はこちらです。

・相手の親の名前
・出身地（その地域で有名な特産品なども話題として持っておくと良いです。）
・仕事
・趣味
・食べ物の好み
・性格
・タブーな話題（政治・宗教などに関しては触れない方が無難です。）

事前に何が好きか知っておけば、共通の話題を見つけて会話を広げやすいですよね。
また、親に対して事前に伝えておいた方が良い情報もあります。

・結婚相手の家庭環境（両親が離婚など）
・職業

特に親が人見知りな場合、これらの情報を伝えておけば会話のネタに困りません。簡単に伝えるようにしましょう。

訪問当日の流れはこちらです。この内容に沿って、気を付けるべきマナーやセリフについて解説します。

1.到着
2.玄関で挨拶
3.部屋に入った後の注意点
4.手土産を渡す
5.自己紹介
6.結婚の申し込み
7.今後の話をする
8.帰宅

約束の時間から2〜5分ほど遅れて到着するのがマナーです。予定時間より早く訪問すると、相手を急かすことになってしまいます。早めに実家近くに着いておいて、心の準備をしておくと安心です。

ただし「遅刻する人」という印象を与えないよう、5分以上遅れそうな場合は事前に連絡をいれましょう。

靴を揃える時は相手に背を向けないこと。正面を向いたまま靴を脱ぎ、斜め向きで膝をついて揃えます。
玄関に上がったら、まず自分の親をパートナーに紹介し、その後パートナーを親に紹介します。すでに面識がある場合でも、時間を作って日程を調整してくれたことに対してお礼を忘れないようにしましょう。

例「○○と申します。本日はお忙しい中お時間をいただき、ありがとうございます」

部屋に入ったら、「失礼いたします」と言い、入口に一番近い下座に座るのがマナーです。上座をすすめられても、お礼を言った上で下座に座ります。改めて上座をすすめられた場合は、お礼を言って上座に座ります。

一度椅子または座布団から立ち、袋や風呂敷から出して手土産を渡します。一言添えると相手のためを思って選んだことが伝わり、好印象になります。

例「○○（パートナー）さんからお好きだと伺いましたので、ぜひお召し上がりください」
　「私の実家近くにある美味しいと話題のお菓子なので、良かったらどうぞ」

改めて自己紹介をします。挨拶が終わり、全員が着席したら歓談を始めます。

例「本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。○○さんとお付き合いさせていただいている△△と申します」

歓談してある程度和んだら、男性側から結婚の話を切り出します。椅子に座り直す、または座布団に座っている場合は座布団を外して、結婚の申し込みをします。

例「〇〇さんと結婚したいと思っています」
　「ふたりの結婚を許していただけますか？」
　「結婚するなら〇〇さんしかいないと思っています」

これらの言葉に加えて、なぜそのように思っているかを伝えると、親としては安心です。

反対に、避けた方が良い言葉は以下の通り。

例「〇〇さんを僕にください」（パートナーはモノではありません）
　「結婚が決まりました」
　「結婚します！」

これらは、親の許可を得ずに結婚をするのかと思われる可能性があります。
まずは親の気持ちに配慮することが大切です。

お互いの親の予定や希望が関係する行事もあるので、意向の確認や内容を進めたい場合は今後の話をしておくと安心です。しっかり話せるように、事前にパートナーと話しておきましょう。具体的な予定はこちらです。

・顔合わせ会
・結婚式の日取りや場所、費用
・新居
・子ども

注意点として、以下の3つをおさえておきましょう。

1.「私たちは〇〇と考えていますが、お父様お母様はいかがでしょうか？」と両親と相談したいという風に伝えると安心してもらえます（特に結婚式の場所や人数、日程など）
2.お互いの呼び方は〇〇さん（ファーストネーム）
3.お互いの両親の呼び方は〇〇さんのお父さん

話がひと段落ついたら、おいとまするタイミングです。訪問から1時間半〜2時間を目安に帰る旨を申し出ます。夕食に誘ってくださるケースもあるので、一旦はお断りして、それでも勧められた場合には応じても問題ありません。遅くても20時を目安にしましょう。

例「本日はご挨拶のために伺いましたので、そろそろ失礼いたします」

帰宅後、まずは家に到着したという報告と今日のお礼を兼ねて電話やLINEなどで一言ご連絡をしましょう。後日お礼状をお送りすると、より感謝の気持ちや丁寧さが伝わります。

お礼状には2つの意味があります。

1.結婚挨拶の場をもうけてくださったことへのお礼
2.今後もよろしくお願いします

最近は手書きのお礼状を送らない人がほとんどで、その代わりに電話やLINE、メールなどでお礼を伝える人が多いです。マナーを守ったお礼状を送り、両親に安心して欲しい・応援して欲しいという人は、具体的なお礼状の書き方を解説したこちらを参考にしてみてください。

>>結婚挨拶後、相手方ご両親へ送る「お礼状」の書き方　印象が良くなる例文やマナーを紹介

カップルの事情はそれぞれ異なります。
以下で先輩カップルはどのように対応していたのかについて解説します。

実家が遠方にある場合は、宿泊先を用意しておくのがおすすめです。午後に訪問した場合、会食のお誘いを受ける可能性もあるためです。

直接会うのに抵抗がある場合は、「本来は直接挨拶に行きたいけれど、自分は無症状で気が付かないこともある」など心配している旨を親に伝えましょう。理解してもらった上で、一度オンラインで挨拶をして、落ち着いてから対面での挨拶をします。

>>オンラインで結婚挨拶した先輩カップルの実例はコチラ

その日は一旦引き下がり、パートナーと相談して対策を考えます。「反対される理由は何か？」「それを解消・補うために何ができるのか？」を考え、認めてもらえるように努力することが大切です。

例「本日はこれで失礼いたします。また改めて挨拶させてください」

両家の親の意見が関係する結納などは、事前に自分の親に考えを確認しておくのがおすすめです。事前に確認できなければ、話題に出さない方が無難なケースもあります。あくまでも、結婚挨拶をすることが目的なので、その他、雑談のネタを用意しておきましょう。

結婚挨拶は両親に対して行うものなので、他界している場合のマナーはありません。ただし、パートナーや祖父母、兄弟姉妹の思いもあるため、それぞれの考えを確認するようにしましょう。

結婚の報告の時点で、簡単に親に話しておきましょう。この時に親が心配するポイントを探っておけば、結婚挨拶の当日に親へどのように伝えれば安心して承諾してもらえるのか、事前に準備をすることができます。

特に整理をしておきたいのが、離婚した理由や子どもの有無、その子どもに対する養育費や付き合い方などです。
相手のご両親に「自分の息子・娘は大切にしてもらえるのか」「生活が苦しくないか」といった不安を感じさせないように、できるだけ簡潔に、正直に答えるようにしましょう。

例「◯◯さんからお聞きになっていると思いますが◯◯が理由で離婚しています。今は◯◯さんと幸せな家庭を築けるように努力してまいります。◯◯さんとの結婚をお許しいただけないでしょうか」

大切なパートナーの親に快く結婚を認めてもらうためには、相手の気持ちを考えた事前準備が必要です。会話に慣れている人でも、緊張のあまり失敗してしまった先輩カップルも多くいます。

挨拶の流れから服装など覚えること・やることが多々ありますが、最低限のマナーをおさえて後悔のないように当日を迎えましょう。