家族婚・少人数婚ってどんな結婚式?人数や相場、親しい間柄ならではの過ごし方も紹介
2022.12.19 2023.05.15
少人数婚とはゲスト数が10名~40名程度の小規模な結婚式を指し、そのうち招待するゲストを家族のみに絞ったものが家族婚と呼ばれています。
60~70名など大々的な結婚式と比べてどう違うのか、費用の相場などはもちろん、20~30名の少人数パーティでも盛り上がるのかどうか、間延びしないのかどうかなども気になりますよね。
この記事では、少人数結婚式の概要に加え、北関東を拠点に年間200組以上の少人数ウェディングを手がける小野写真館ブライダル事業本部 小島敏之さんに聞いた、パーティを成功させるコツも紹介します。
家族婚・少人数婚とは? 人数や相場も解説
少人数結婚式は、10~40名規模の結婚式を指します。
招待する顔ぶれにより、以下のような人数帯に分けられます。
・家族のみ : ~10名
・家族+親族 : 10~20名
・家族+親族+親友: 20~40名
60~70名など大勢のゲストに囲まれる結婚式が一般的だと思われがちですが、「ゼクシィ 結婚トレンド調査2022調べ」によると、招待客数の全国平均は43.2人。あながち少数派というわけでもなく、ひとつのウェディングスタイルとして定着しつつあることがうかがえます。
総額は、
ゲスト1人あたりの費用(料理・ドリンク・ギフト・装花など)×ゲスト人数+100万円
が目安です。
「ゼクシィ 結婚トレンド調査2022」によると、ゲスト1人あたりの料理とドリンクの平均は2万1900円。ここでは、その他費用を合わせて3万円をゲスト1人あたりの費用とします。
100万円というのは、ゲストの人数に影響を受けないアイテムの費用。たとえば、衣裳や会場使用料、写真撮影料など。
これを踏まえるとゲスト人数別の総額は以下のとおり。
・10名の場合:130万円
・20名の場合:160万円
・30名の場合:190万円
当然、衣裳や会場装飾などのアイテムをグレードアップさせるほど総額は増えます。さらに、少人数婚の場合は大規模な結婚式と比べてもらえるご祝儀の数が少ないため、ふたりの自己負担額の割合が増えてしまうという側面もあります。
そのため、当初は自己負担額100万円以内と考えていたのに、最終的には150~200万円まで膨らんでしまうことも多いです。
家族婚・少人数婚ならではの結婚式準備
少人数婚は60~70名の結婚式よりも、結婚式準備の負担が軽減されたり、必要のないアイテムがあって費用を抑えられるという嬉しい側面もあります。
以下に、少人数婚ならではの結婚式準備のポイントを紹介します。
招待状や席次表がいらない
招待状は、家族婚ならもちろん不要。親友などごく近しいゲストであれば、LINEやメールなどで済ませても失礼にあたらなかったりします。
また、会場内の席数が少ないので、席札だけでもゲストが迷わずに自分の席を探すことができるため、席次表も省略できます。
とくに、席次表は配席のマナーや肩書の付け方などが難しく手間のかかるアイテムなので、不要となれば結婚式準備の負担が大きく軽減されます。
受付がいらない
家族婚ならご祝儀を持ってくるのは兄弟だけ、親族についてはすでにお祝いを受け取り、内祝いも済ませているケースもあり、結婚式当日は、ほぼご祝儀の受け渡しがないために受付を設けないケースも多いです。
ご祝儀を持ってくるゲストが兄弟や親友など、4~5名の場合は、お開きの時に新郎新婦が直接受け取るといった方法もあります。
引き出物がいらない
引き出物はご祝儀に対するお返しの意味で用意するものなので、ご祝儀をもらわないのであれば省略しても問題ありません。
菓子折りのような手土産程度でも十分なので、ギフトにかける費用は1人あたり1000円~2000円と引き出物ありの場合と比べて4分の1程度に抑えられます。
お色直しなしでも間延びしない
お色直しには、パーティに変化をつけて、新郎新婦との距離感が遠い人も飽きさせないようするという目的もあります。でも、親しい間柄のゲストばかりが集まる少人数婚では、そうした気遣いはいりません。
お色直しで中座する時間がもったいない、ゲストと会話や食事を楽しむ時間に充てたいという人も多いです。
打合せの回数が少ない
上述のように、少人数婚の場合は大人数の結婚式と比べて決めなければならないアイテムが少なかったり、友人余興などのイベントごとも少ないため、ウェディングプランナーとの打ち合わせも少なくて済みます。
60~70名の結婚式なら、対面の打ち合わせ回数は4~5回が一般的ですが、少人数婚の場合は1~2回と時間をかけずに当日を迎えられます。
家族婚・少人数婚におすすめの会場&過ごし方
少人数婚は収容人数が80名前後の会場は利用できなかったり、利用できたとしてもゲスト同士の距離が遠くなって盛り上がりに欠けてしまったりします。
ここでは、少人数婚だからこそ利用できたり、楽しみが倍増する会場や過ごし方を紹介します。
ホテルのスイートルームを貸し切り
1泊数十万円もする高級ホテルのスイートルームは、普段なかなか足を運ぶ機会もないので、招待されたゲストもテンションが上がります。とくに知名度の高いホテルを選べば、招待された時点からワクワクしてもらえるでしょう。
客室のクオリティや厳選された家具調度品の素晴らしさはもちろん、トイレやベッドなどの設備面も大きなポイント。とくに祖父母など高齢のゲストがいる場合は、少ない移動でトイレに行けたり、疲れたらベッドで横になれるなど、無理なく過ごしてもらえます。
温泉旅館でお泊りウェディング
近くの神社などで挙式を行い、写真撮影などを楽しんだ後は、旅館でリラックスして過ごすというウェディングスタイル。
全室10室など小規模な旅館なら貸し切りも受け付けているので、周りの目を気にせず親しい間柄のゲスト同士、和やかに過ごすことができます。
肩の力の抜けたアットホームな結婚式が叶うのではないでしょうか。
貸し切りバスでプチ旅行ウェディング
たとえば、主要駅に集合して、全員で車やバスに乗り合わせて近場のリゾート地へ出かけるという結婚式。
途中、観光地に立ち寄って写真撮影したり、挙式後に海の見える披露宴会場に移動するなど、遠足や修学旅行のようにプランを立てて楽しむことができます。
ゲスト全員で特別な1日の思い出をつくっているという感覚を共有できるのではないでしょうか。
>20名前後の結婚式を満喫するアイデア
少人数婚を選択する人の理由や心境
小野写真館の小島敏之さんによると、少人数結婚式を検討するカップルからは、以下のような理由や心境が飛び出すことが多いと言います。
・親に背中を押されたので、形だけでも挙げておこう
・大勢の前で「主役」になることに抵抗がある
・友人にご祝儀を負担させてしまうことを申し訳なく思う
・本当は大勢を招待したかったけどコロナなどの理由で仕方なく絞った
小島さんは「挙げるつもりはなかったが親に言われたから」など、結婚式に対してネガティブな理由が多いことを「もったいない」と言います。
家族婚・少人数婚を選ぶ3つのメリット
「あの人がいるから今日の自分がいる」と思えるゲストだけに囲まれて過ごすことができる少人数婚。
小野写真館の小島敏之さんは、そうした顔ぶれだからこそ、新郎新婦とゲストの
気持ちが通い合う時間にしやすいと言います。
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小野写真館 小島敏之さん 「普段は照れくさくて言えないことを言えたり、ゲストもそれを聞く心の準備ができている、それこそが結婚式の価値であり、私はそれを『結婚式の魔法』と呼んでいます。
心から愛する人だけが集まる場なら、周りの目を気にせず本音を伝え合えるので、より一層『結婚式の魔法』も強くなります。それが少人数婚の最大のメリットだと思います」
では、どんな過ごし方ができるのか、少人数婚ならではのメリットを大きく3つ紹介します。
1.ゲスト1人ひとりと密にコミュニケーションできる
40名以下の結婚式であれば、新郎新婦がゲスト1人ひとりの席を回って、全員と一対一で乾杯することもできるなど、ゲストとじっくりコミュニケーションする時間を確保できます。
また、新郎新婦から両家のゲストを1人ずつ他己紹介する時間なども設けられます。ふたりがそれぞれのゲストをどう思っているか、過去のエピソードなどを紹介することで、紹介された本人は「そんな風に思ってくれていたのか」などと心が温まったり、周りのゲストは両家の家族や新郎新婦の人柄をより深く知ることができます。
2.体面を気にせず素直な気持ちを表現できる
会社関係者なども多く列席する大人数の結婚式では、親子や親友との思い出などは「内輪ネタになる」などと遠慮しがち。でも、ごく親しい間柄のゲストばかりであれば、そうした気を遣うことなく、本音を口にすることができます。
たとえば、人前式の誓いの言葉、両親への手紙。職場の上司や長く疎遠になっていた友人など、少し距離感の遠いゲストがいると言いづらいことも出てきてしまいますが、気の置けないゲストだけであれば、素直な気持ちをぶつけやすくなります。
3.ゲストの本音も聞ける
人前式の誓いの言葉、パーティ開始時の新郎スピーチ、新郎新婦によるゲスト紹介などで、ふたりのありのままの本音に触れているうちに、ゲストも自然と自分の内面に向き合うようになります。
そのため、ゲストが素直な気持ちになり始める、披露宴中盤~後半にかけて新郎新婦へのメッセージなどを促すと、心が震えるような本音を聞ける可能性が高まります。
ただし、ゲストも自分の気持ちを伝えたくなるように、その前の段階で、ゲストに過去の思い出を懐かしんでもらえたり、新郎新婦自身が自己開示するなどの「仕掛け」が不可欠です。
その「仕掛け」が不十分だと、ゲストにメッセージをお願いした時に負担に感じさせてしまうリスクもあるので、繊細なシナリオ作りが必要です。
家族婚・少人数婚ならではの演出 ‐小野写真館のケース‐
ゲスト人数の少ない結婚式は、食事と会話が中心のパーティになりがち。
もちろん、大切なゲストが一堂に会するだけでも、大きな価値がありますが、小島さんは、要所要所で心に残る「仕掛け」を取り入れることで、より忘れられない、一生の思い出になると言います。
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小野写真館 小島敏之さん 「普通の会食会でも十分に価値のある時間だと思いますが、『結婚式があったから大切な人に思いの丈を打ち明けられた』と、生涯忘れられないほどの意味や価値のある時間になるかと言うと、少し弱いと思います。きちんと想いが通い合う場づくりが必要だと思います」
では、どのような「仕掛け」があると良いのか、小野写真館でのケーススタディをひも解いていきます。
自分たちの結婚式に取り入れられそうなものを探してみてください。
1.ファミリーファーストミート @挙式直前
一般的に、ファーストミートはお仕度直後、花嫁姿を初めて新郎に見てもらうセレモニーですが、小野写真館では、ふたりの花嫁・花婿姿を両親や家族に見てもらう「ファミリーファーストミート」を取り入れています。
ここで、ふたりから両親へ、結婚式をどう過ごしてどんな1日にしたいのか、どんな気持ちで準備してきたかなどを伝えます。
改めて、両親やゲストに対する感謝の気持ちを口にすることで、『今日は普段は言えない本音を伝え合うぞ』といった心の準備が整います。
2.想いの交換式 @挙式
小野写真館の挙式には、母親から息子・娘へ、新郎新婦がお互いへ手紙を読む「想いの交換式」というセレモニーがあります。
まず、新郎新婦がチャペルに揃ったところで、ふたりの母親から手紙を読み上げてもらい、その後、新郎新婦がお互いへの気持ちを伝え合います。
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小野写真館 小島敏之さん 「お母さまに手紙を書いていただきたいとお願いすると、最初は抵抗されますが、挙式後は必ずと言っていいほど、『伝えるチャンスをくれてありがとう』と涙を流しながら感謝していただけます。親も子どもに対して深い愛情を持っていらっしゃいますが、普段は伝える機会がありません。伝えないままに人生を終えるような、後悔はしてほしくないので、ぜひ結婚式という場を活用していただきたいと思っています。
大人数の結婚式だと、周りの目を気にされやすくハードルが上がりますが、少人数だと比較的受け入れていただきやすいと感じています」
3.ゲストテーブルに思い出の写真 @披露宴
ゲストテーブルには、各グループのゲストと新郎新婦の思い出の写真を飾ります。パーティの間中、常に一緒に過ごした楽しい時の思い出が目に入り続けるため、改めてふたりとの絆を実感してもらう効果を期待できます。
当然、ゲスト同士の会話のきっかけにもなります。
たとえば、新郎の母が新婦の母に「これは息子の〇〇の時です。当時は〇〇で~」や、親族同士で「いとこの〇〇ちゃんが〇〇の時に撮った写真だよね」など、自然と昔の思い出を語り合うきっかけになります。
4.テーブルスピーチ @ 披露宴
ゲストにふたりへのメッセージをもらうテーブルスピーチ。小野写真館ではサプライズでスピーチをお願いすることも多いそうです。でも、ポイントを押さえ、丁寧なパーティ進行やきめ細やかな配慮のうえで声をかけなければ、ゲストに負担をかけるリスクがあるので注意が必要です。
重要なのはタイミングと質問の仕方。
小野写真館では、披露宴の後半をおすすめしています。
2の「想いの交換式」で新郎新婦や母親の本音に触れたり、3の「思い出の写真」で新郎新婦との絆を実感するといったプロセスを踏むことで、ゲストも自分の気持ちを伝える準備が自ずと整ってきます。
スタッフは全神経を研ぎ澄ませて、そのタイミングを見計らっているそうです。
質問は「ふたりにはこれからどんな人生を歩んでほしいですか?」
必然的に「これまでどうだったから」といった前置きが入るため、ふたりの人柄やゲストとの関係性もくっきりして、聞いているゲストの感情移入を誘うこともできます。
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小野写真館 小島敏之さん 「サプライズのリクエストであっても、感極まりながらスピーチされるゲストもいます。
新郎新婦の本音に触れたり、過去の思い出を振り返るうちに、ゲストも自分の人生に向き合い始めます。そのなかで『自分も新郎新婦の人生の役に立っていたんだな』と実感していただけるのではないかと思います。
その結果、結婚式に参列した意味や足を運んだ甲斐を感じられる。それこそが真のゲスト満足だと思います。そんな結婚式にできれば、居合わせたすべての人の人生を変えるほど価値があると確信しています」
5.プロフィールムービー @披露宴
プロフィールムービーはテーブルスピーチの後に上映。
「ゲストの皆さんはこんな風に思ってくれていたんですね。こんなに素晴らしい皆さんに支えてもらった人生がどんなものだったのか、映像で振り返ってみましょう」
こんな司会者の言葉をきっかけにプロフィールムービーが始まります。
おすすめのポイントは2つ。
1つ目は、ふたりのプロフィールというよりも家族や人生の歴史を振り返る構成にすること。もし見つかれば、両親が恋人同士だった頃の写真、両親の結婚式の写真などからスタートすることで、ストーリー性が高まります。
2つ目はコメントの付け方。「七五三」など写真の状況を説明するのではなく、一緒に写っている人に向けたメッセージやその時の気持ちなどを添えましょう。
たとえば、友人との写真なら「宝物は全部ここで見つかった」というコメントを付けることで「みんなは私の宝物だよ」というメッセージになります。
母や祖母に手を引かれている七五三の写真なら「初めての着物、たくさん泣いて困らせました」など、当時を振り返るコメントを付けると、母や祖母は一気に当時にタイムスリップすることができます。
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小野写真館 小島敏之さん 「大切なのは全員に向けてコメントしないこと。一緒に写っている人に向けてメッセージを贈るような気持ちでコメントしましょう。その人の心を動かすことができれば、その感動は他のゲストにも自然と広がっていくものです」
6.ゲスト全員への手紙 @披露宴
両親へ手紙を読むのはもちろん、小野写真館では新郎新婦からゲスト全員への手紙「サンクスレター」をおすすめしています。
席札の裏に書く一言程度のメッセージではなく、便せんに書いて封筒に入れる本格的な手紙です。あらかじめ、装花の花器の下に忍ばせておくなどして、プロフィールムービーの後、必ず3~4分の時間を取って、それぞれ黙読してもらいます。
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小野写真館 小島敏之さん 「私は18年間、結婚式の仕事に携わってきましたが、これを超える演出は見たことがありません。
ほぼ全てのゲストが涙を流しながら手紙を読んでくれます。ゲストが40名ぐらいになると、全員にお手紙が用意されていることをアナウンスした瞬間、歓声があがります。なぜなら、手紙を書くことが大変なことを知っているから。ふたりが手紙を用意してくれた舞台裏を想像して感動してもらえるのだと思います」
7.両親への手紙 @披露宴
両親への手紙は新郎新婦、2人とも読み上げてもらうのが小野写真館流。
新婦だけが読むものというイメージが強いですが、親に感謝を伝えるべきはふたりとも同じという考え方から新郎にもお願いしているそうです。
直前にゲスト1人ひとりに自分宛の手紙が届き、新郎新婦に対する思い入れが強まっている状態なので、ふたりの両親の気持ちを想像するなど、より一層感情移入しながら聞いてもらうことができます。
また、授かり婚の場合はふたりの子どもに向けたメッセージも読んでもらいます。ふたりがどんな気持ちで子どもの誕生を待ち望み、日々の成長を見守っているかを伝えます。この時、子どもが理解できなくても、メッセージを動画に残しておき、数年後に見せることで、改めて親の愛を感じることができるでしょう。
CORDYでは、個別のヒアリングを通して、ご両親への気持ち、一番感謝しているのはどういう点なのかなどを整理する「お手紙サポート」を行っています。以下のボタンからお気軽にお問い合わせください。
>>お手紙サポートサービス
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小野写真館 小島敏之さん 「ご両親だけでなく、周りで聞いているゲストも改めて『家族っていいな』と温かい気持ちになると思います。
お開き後、ゲストが『今日はお母さんに電話してみよう』『今週末、祖父母に会いに行こう』など、自分の家族を思いやる気持ちが芽生えたら、その結婚式は大成功だと思います。
私たちが目指しているのは結婚式の先にある人生を豊かにすることです」
少人数婚だからこそ「記録」しよう
少人数婚は、ゲスト1人ひとりにフォーカスすることができたり、ふたりに向けたメッセージなども聞けるからこそ、しっかり記録しておきたいものです。
写真だけでなく映像でも記録しておくことをおすすめします。
もし、披露宴のなかでゲスト1人ひとりからメッセージをもらったり、両親への手紙などを読む演出を取り入れる場合は、肉声を残せるだけでなく、その時の表情や仕草なども記録できるため、後で見返した時に当日の感動を鮮明に思い出すことができます。
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小野写真館 小島敏之さん 「人は誰でもいつか必ず天国へ旅立ちます。大切な人が旅立ってもその声や仕草を覚えていたいけど、残念ながら記憶はどんどん薄れていきます。
大切な人が笑顔でイキイキと過ごし、さらに自分へのメッセージを語ってくれている、そんな価値ある映像を残せるというのも少人数婚の魅力です」
CORDY編集部では、ゲスト1人ひとりのポートレートを撮影して引き出物代わりにプレゼントするというアイデアもおすすめしています。
結婚式はゲストにとってもおしゃれして非日常的な場所へ出かける特別な機会。その姿をプロの手で撮影して渡せば、素敵なプレゼントになるのではないでしょうか。
また、新郎新婦にとってもおしゃれしたゲストが写った写真は結婚式の貴重な思い出になります。
>>引き出物に“ゲストポートレート”を贈ろう
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小野写真館 小島敏之さん 「妹の結婚式でカメラマンが両親の夫婦ショットを残してくれていて、恋人のように腕を組む両親を何十年ぶりに見ただろうと嬉しい気持ちになりました。そんなシーンが生まれるのも『結婚式の魔法』だと思います。撮影されたゲスト本人も、その様子を周りで見ているゲストも自然と笑顔がこぼれるのではないでしょうか」
本当に大切な人たちと心を通い合わせる時間を過ごそう
家族婚など、少人数結婚式の最大の魅力は、本当に大切な人たちと心を通い合わせる時間を過ごせること。
重要なのはゲストの人数ではなく、ゲストが自分たちにとって本当に大切な人かどうか。義理や体裁を抜きにして、「この人がいなければ今の自分はない」と思える人を書き出してみて、その結果、70名、80名になったなら、その人たちにも同じようにふたりの素直な気持ちを伝えましょう。
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小野写真館 小島敏之さん 「自然災害や戦争など、予期せぬ出来事が起こり、ある日突然大切な人をなくすことがあるということを私たちは経験してきました。いつどんな形で突然の別れが訪れるか分からないからこそ、いざという時に後悔しないよう、大切な人には素直な気持ちを伝えましょう。結婚式はそれができる絶好の機会であると同時に、普段は忘れていることを思い出せる1日でもあると思います」
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小野写真館 ブライダル事業本部 副部長小島敏之さん
大学卒業後、18年ウェディング業界一筋。現在は㈱小野写真館のブライダル事業責任者を務めるかたわら、プランナー・MC・アートディレクションにも携わる。婚礼業界コミュニティ「祝人の集い」にも参画し、「結婚式の可能性と選択肢」の進化と深化を探求し続けている。
YouTube「はなよめになるちゃんねる。」でも、家族婚の準備方法や家族婚を上げた卒花さんへのアンケート結果をご紹介しています。
ぜひ、参考にしてみてください。
「理由はどうあれ、せっかく結婚式を挙げようと決心したのに、『仕方なく』『最低限でいい』など、消極的な気持ちのままで当日を迎えるのは、あまりにももったいないと思います。
少人数結婚式の最大の魅力は、自分の人生にとって『あの人がいるから今日の私がいる』と思える人だけを招待できること。義理や体面を気にする必要がない分、大切な人に自分の本音を伝えることに集中できます。
少人数婚は、そこに心から価値を感じられる人におすすめしたいウェディングスタイルです」