結婚式の演出として定番化してきたファーストミート。どんな準備が必要なのか、実施するメリット、Instagramなどで見かける素敵な写真を撮る方法などを解説します。
先輩カップル5組の体験談も紹介。実施してみてどんな気持ちになったか、どんなシーンが記憶に残っているかなども聞いたので、ふたりらしいファーストミートの参考にしてみてください。
ファーストミートとは?
ファーストミートとは、お仕度を済ませた新郎新婦がお互いの姿を初めて見せ合う演出。新郎新婦からふたりの家族にお披露目する「ファミリーミート」も広い意味ではファーストミートのひとつと位置付けられます。
CORDYマガジン編集部が行ったアンケートによると、ファーストミートを行った先輩カップルの割合は71%に上り、人気の演出と言えます。
実際にファーストミートを行った先輩カップルからは
「言葉にならない、幸せな気持ちで心が満たされます」
「儀礼服姿の夫を試着時以外で見たことがなく、試着時は髪もぼさぼさだったので、正装に圧倒されました!」
などの声が上がっています。
では、ファーストミートはどのように行うのか、どんな感動が生まれるのか、先輩カップルはどんな気持ちになったのかなど、詳しく紹介していきます。
ファーストミートの計画&当日の流れ
まず、ファーストミートを行いたい場合、どのように計画を立てて、当日はどのような流れで進めるのかを解説します。
1.ファーストミートが実施可能か、式場に確認する
ファーストミートをやりたい場合、式場契約時点または打ち合わせスタートのタイミングなどで可否を確認しましょう。
なかには、前後の結婚式の関係でチャペルをファーストミートの場所として使えなかったり、スケジュールの都合で時間を取れないというケースもあるので、式場契約時点で確認しておくのが理想的です。
ただ最近は、かなりメジャーな演出になってきているので、あらかじめ当日の進行スケジュールのなかに組み込んでいる式場も増えています。
2.衣裳はそれぞれ内緒で選んでおく
初めてお互いの晴れ姿を見た時の感動や驚きをより強めたい場合は、衣裳はそれぞれ内緒で選ぶことをおすすめします。
もちろん、すでにお互いが着る衣裳を知っていても、当日は別物。
ヘアメイクやブーケなどトータルスタイリングした姿や当日ならではの緊張感のある表情などを見せ合うことに意味があると捉える人もいますが、まったく知らない方が楽しみはふくらみます。
-
卒花嫁 A.Oさん 「ひとつ反省点を挙げるなら、彼にもドレス選びに付き添ってもらったこと。
最初、ドレスは彼の意見も参考にして決めたいと思っていましたが、結局、最終的には自分の好みで選びました(笑)客観的な意見は欲しかったけど、母だけでも十分だったかもしれません。
せっかくなら、ドレスも内緒にしておいた方が、より感動的になったかなと思います」
3.カメラマンに撮ってほしいシーンをリクエストする
Instagramなどで憧れショットがある人は、カメラマンに撮ってほしいポーズやシーンなどをリクエストしておきましょう。
たとえば、
・振り向いた後のポーズを決めておく
・サプライズのお手紙朗読やプレゼント
・お互いの両親との家族ショット
など。
とくに、サプライズのお手紙やプレゼントは、感動シーンが生まれやすくなります。その瞬間の表情を逃がさず収めてもらえるよう伝えておきましょう。
4.ファーストミート当日の流れ
ファーストミートを行うタイミングは、挙式リハーサルの直前が一般的。
別々の控室で支度を整えたふたりが、チャペルで対面します。
チャペルで待っている新郎の背中を新婦がトントン、振り返ると「わー、とてもキレイだよ!」といった流れです。
挙式リハーサルの直前に行うファーストミートは、5分~10分程度。
サプライズプレゼントや手紙を読み上げたい場合、式場で確保されている時間内に収まらない可能性もあるので、確認しておきましょう。
式場によってはチャペルを使えないケースもあり、その場合、ブライズルームやガーデンなど、別の場所を提案されることもあります。
ガーデンや外観など、その式場の特徴的な場所で行いたいとリクエストするカップルもいるようです。
<体験談で詳しく!> ファーストミートのバリエーション
ファーストミートのやり方には、いくつかのバリエーションがあります。
ここでは
1.ふたりきりでお互いの晴れ姿を見せ合う
2.ふたりの晴れ姿を一番楽しみにしている家族にお披露目する
3.前撮りでゆっくり撮影を楽しむ
という3つのバリエーションをご紹介します。
1.王道!ふたりきりのファーストミート
新郎新婦、ふたりきりのファーストミートには
・ふたり水入らずの時間を過ごせる
・結婚に対して改めて心構えが整う
といったメリットがあるようです。
卒花さんの体験談を見ていきましょう。
【卒花体験談 ①】「恋人から家族になる」と背筋が伸びた
M.Yさんにとって、彼とのファーストミートは、結婚式や結婚に対する心の準備を整えるプロセスになったと言います。
ファーストミートは、結婚式当日、挙式リハーサルのタイミングで行いました。
チャペルの扉が開くと、彼は、本番さながらに祭壇の手前で待っていました。バージンロードを進み、彼の背中をトントンとたたいて振り返ってもらうと、いつになく引き締まった表情を浮かべていました。その瞬間、「いよいよ、はじまるんだ!」と背筋が伸びる思いになったそうです。
-
卒花嫁 M.Yさん 「それまでは、自分が結婚式を迎えるなんて夢のようで、あまり現実味のない状態でした。でも、お互いに身支度を整えた状態でチャペルに立ってみると、
急に『今日、私たちはお互いの大切な人たちに結婚を宣言するんだ』
という実感が湧いてきました。『恋人から家族になる』という覚悟や責任感に、スイッチが入るような感覚がありました」
挙式スタイルは人前式。
彼のエスコートで祭壇に上がりゲストの方を向いて、誓いの言葉を読み始めた瞬間、Mさんは訳もなく涙があふれてきそうになりました。
-
卒花嫁 M.Yさん 「涙の理由を言葉で説明するのは難しいですね。
でも、ファーストミートの時に感じたような、家族になるための覚悟や、その覚悟を私たちにとって大切な人たちが温かい雰囲気で、とても真剣に聞いてくださっているというシチュエーションに、内側から込み上げてくるものがあったのではないかと思います。ファーストミートには、そういう感情を引き出してくれる効果もあったように思います」
【卒花体験談②】いよいよ結婚式がはじまる!と実感
卒花嫁のA.Oさんは、改めて振り返るとふたりきりの時間を過ごせたことは、ファーストミートの大きな価値だったと気付いたそうです。
Aさんが、ファーストミートの存在を知ったのは、友人の結婚式に参列した時のこと。エンドロールのワンシーンに出てきた写真を見て「自分の結婚式でもやってみたい!」と憧れていましたが、写真以上に夫婦水入らずの時間が貴重だったと言います。
-
卒花嫁 A.Oさん 「結婚式を終えてみてはじめて、こんなにもふたりきりになれる時間が少ないのかと驚きました。ファーストミートは当日、ふたりで心の準備をする貴重な時間になったと思います」
花嫁姿のAさんを目にした彼は緊張した面持ち。元々、人前に出るのが得意ではないAさんも同じように緊張していたので、その緊張感をふたりでシェアできるような気がして、心強く思ったそうです。
交わした言葉は2言、3言でしたが、いよいよ結婚式を挙げるんだなという実感も湧いてきました。
Aさん夫妻は入籍から2年後に結婚式を挙げました。入籍前から同棲していたこともあり、節目を実感する間もなく新生活がスタートしていましたが、チャペルという特別な場所でお互いの晴れ姿を目にした瞬間、「私、結婚するんだな」という新鮮な気持ちを取り戻すこともできました。
-
卒花嫁 A.Oさん 「同棲期間が長い、改姓しないなど、結婚による生活の変化が少ない人は、節目を迎えたことを実感できる機会も少ないのではないでしょうか。
友人のエンドロールに使われていたファーストミートの写真では、彼が涙を流していました。その気持ちを想像してみると、彼女の花嫁姿が結婚の象徴のように映り、感極まったという見方もできるかもしれませんね」
2.人気急上昇のファミリーミート
ファミリーミートは「ふたりの晴れ姿を誰よりも楽しみにしている家族に最初にお披露目したい」といった発想から、人気が高まっています。
卒花さんの体験談を聞くと、家族水入らずだからこそ生まれる感動シーンが醍醐味だと言います。
【卒花体験談③】手紙では伝えきれない感情が込み上げてきた
「感情が込み上げてくるとはこういうことだったのか」
M.Tさんは、両親に対してファーストミートを行い、そんな気持ちが湧いてきたそうです。
なかでもMさんが胸を打たれたのは父親の涙でした。両親に呼ばれて振り返った瞬間、父はこれまでに見たことがないほど感情を露わにして涙を流していました。
やっとのことで「きれいだね」と言うと、あとは言葉になりませんでした。
Mさんはその涙につられながらも、なんとか「これまで育ててくれてありがとう」と口に出すことができたそうです。
-
卒花嫁 M.Tさん 「この時間がなければ、ここまで両親と向き合う機会はなかったかもしれません。手紙は、渡すだけでも気持ちが伝わると思ったので、読み上げる場は設けませんでした。でも、両親へのファーストミートをやってみて、声に出すことがいかに大事なことかを痛感しました。言葉数は少なくても、文字では伝わらないことがあると思います」
Mさん夫妻は、両家それぞれにファーストミートを行いました。親子水入らずの方が、周りの目を気にせず、素直な感情を解放できると考えたためです。
ファミリーミートの舞台はチャペル。聞こえるかどうかの小さな音でBGMがかかっている程度で、立ち合ったのはカメラマンだけ。カメラマンはその存在を忘れるほど気配を感じませんでした。そのシチュエーションも、親子がお互いの表情や感情に集中できた理由のひとつだと振り返ります。
-
卒花嫁 M.Tさん 「ただ、花嫁姿を見せるだけでは、ここまで濃い時間にはならなかったと思います。
ポイントは非日常感。チャペルのように場所自体の非日常感が強くない場所で行う場合は、とくに工夫が必要だと思います。たとえば、後ろを向いた状態で、両親に名前を呼んでもらうなど、ほんの少しでもセレモニー感を演出できるよう、式場のスタッフさんたちに協力してらえると良いと思います」
【卒花体験談④】言葉がなくても感謝が伝わる時間
卒花婿のS. Oさんが、ファミリーミートを選択した大きな理由は、「結婚式は親のためのものでもある」という価値観にしっくりきたから。
初めてファミリーミートを見たのは、式場見学時のこと。ブライダルサロンなどで流れるイメージムービーのワンシーンに出てきて、「一番心待ちにしている家族に、最初に晴れ姿を見てもらうのは理にかなっている」と思い、家族の温かい雰囲気にも好印象を持ちました。
Sさん夫妻のファミリーミートは挙式リハーサルの直前。ふたりはバージンロードの真ん中あたりに立ち、家族はチャペルの入口に待機。ふたりと家族はレースのカーテンを隔てて向かい合い、カーテンオープンで対面しました。
ふたりの姿を目にした家族は、目を潤ませながら「おめでとう!」「似合ってる」などと喜びを表現してくれました。
-
卒花婿 S.Oさん 「家族に面と向かって『今までありがとう』というのは照れくさいけど、言葉にしなくてもその気持ちが伝わる時間を過ごせたと思います。
一般的に、披露宴では家族の席は新郎新婦から最も遠い場所になります。でも、実はふたりの晴れ姿を一番楽しみにしているのは、家族。ファミリーミートでは、誰よりも先に一番近くで見てもらうことができたので、それもやってよかったポイントのひとつです」
3.写真にこだわる 前撮り中のファーストミート
前撮り中のファーストミートなら、時間的に余裕があるので撮りたいポーズやシーンを納得いくまで撮影できるメリットがあります。
サプライズプレゼントやお互いへの手紙朗読などのイベントも、前撮り中ならスケジュールを気にすることなくじっくり味わえます。
挙式当日、前後の結婚式の都合でチャペルを使えなかったり、時間的にファーストミートができないといった場合も、前撮り中なら問題なく実施できます
【卒花体験談⑤】リラックスしてイベント感覚で楽しめた
当日だけでなく、前撮りの際にもファーストミートを行ったM.Yさん。撮影中のイベントという感覚で楽しむことができたそうです。
-
卒花嫁 M.Yさん 「夫がサプライズで花束と手紙を用意してくれていて、嬉しい驚きもありました。
当日よりもリラックスしていて、くるっと回ってドレス姿を見てもらったり、そのドレスは母とおばも一緒に選んでくれたことなどを楽しく会話できました。かわいい写真を撮りたいなら、前撮り中のファーストミートはおすすめです」
ファーストミートを感動的にするには?
卒花の体験談からも、ファーストミートは、ふたりや家族など近しい人たちと結婚の幸せをかみしめる時間でもあることが、読み取れます。
ただ、ふたりや家族の心が通い合い、思わず涙があふれるような感動シーンを生み出すには、「仕掛け」が必要です。
「想像していたような“ドラマ”は生まれず、拍子抜けした」という卒花嫁のH.Tさんの体験談を紐解いてみましょう。
【卒花体験談⑥】淡々とした雰囲気で拍子抜け
卒花嫁のH.Tさんは、Instagramでファミリーミートの演出を知りました。感動の涙や熱いハグなどのシーンが印象的で、家族の思い出になると思い、式場の打ち合わせが始まってからリクエストしました。
でも、実際にやってみると和やかな雰囲気にはなったものの、どこか淡々としていて、拍子抜けした気持ちになったそうです。
-
卒花嫁 H.Tさん 「ファミリーミートを行いさえすれば、“ドラマ”は自然に生まれるものだと思っていましたが、そうではなかったみたいです・・・
家族が喜んでいる表情や反応を直接見られたのは良かったのですが、もう少し気持ちが通い合ったという手ごたえが欲しかったという気持ちはあります」
感動シーンを生み出す2つの「仕掛け」
H.Tさんのファミリーミートがあっさりと終わってしまった要因をはじめ、他の体験談を紐解くと、感動シーンに必要な「仕掛け」が見えてきます。
ここでは、大きく2つのポイントを紹介します。
1.プライベート感をつくる
参加者は多すぎない方が、感情が解放されやすく心が通い合う時間になりそうです。
H.Tさんの場合は、家族の他にカメラマンやムービー撮影者などが4名ほどいて、「家族水入らず」という雰囲気ではありませんでした。さらに、両親や祖母は写真やムービーに慣れてはいないため、「撮られている」という意識からふたりの姿を感慨深く思う余裕もなかったかもしれません。
一方、両家それぞれでファミリーミートをしたM.Tさんは、どちらとも涙あふれる感動タイムになりました。
他人の目が気にならない環境が整っていたため、こみ上げてくる感情を抑える必要もなく、存分に気持ちを伝え合うことができたのではないでしょうか。
2.ふたりや家族の心を非日常モードに切り替える
たとえば、照明や周りの音、振り返る時の合図、気持ちを伝える手紙など、気持ちを非日常モードに切り替えるのも重要なポイント。
H.Tさんの場合、ふたりも家族も式場スタッフに「〇〇へ移動してください」「ここに立ってください」などと指示を受けたり、やるべきことに追われ、しみじみとした気持ちになるチャンスもほとんどないまま、ファミリーミートに進んでいった感覚があるそう。
式場のプランナーにも相談して、「いよいよ結婚式がはじまる」「娘や息子が巣立っていくんだな」といったムードを盛り上げるための工夫を取り入れられると、より記憶に残る時間を過ごせるのではないでしょうか。
大切な人と心が通い合う感覚をかみしめよう
ファーストミートやファミリーミートは、晴れ姿を一番楽しみにしている人と結婚の実感を分かち合える、貴重な時間。
卒花さんたちの体験談を見ても、結婚式当日、ふたりきりや家族水入らずで過ごせる時間はほとんどありません。
たとえ数分でも、「いよいよはじまる!」と気持ちのスイッチが入ったタイミングで、大切な人としっかり向き合う時間を確保できれば、一生の思い出になるはず。
素敵な写真を残すのも大事ですが、パートナーや家族と心が通い合う感覚をかみしめる時間にしてみてはいかがでしょうか。
「私が挙げた式場では、
①式場で前撮りを行う場合、撮影中
②前撮りを行わない場合、挙式リハーサルの直前
と予め2つの選択肢が用意されていました」