緊急事態宣言で結婚式場のキャンセル料300万円? 式場選びを失敗した卒花が学んだこと
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卒花嫁インタビュー

緊急事態宣言で結婚式場のキャンセル料300万円? 式場選びを失敗した卒花が学んだこと

2022.02.17 2024.02.15

目次

  1. ■「延期するならキャンセル料300万円」に納得できない
  2. ■チェックポイント①「式場の評判をツイッターで確認」
  3. ■チェックポイント②「ドレスやヘアメイク、カメラマンなどの持ち込み可否を確認する」
  4. ■チェックポイント③「支配人の言動から会社の姿勢を読み取る」
  5. ■再契約の決め手は親身に話を聞いてくれるホテル支配人

緊急事態宣言などの影響で結婚式の延期を考える場合、延期料がかかるかどうかは重要な問題です。Oさん夫妻が契約していた式場では延期はキャンセル扱いとなり、キャンセル料もかかると言います。その対応にも不信感を抱いたこともあり、キャンセルすることにしました。最終的には安心して任せられる式場に巡り合えましたが、キャンセル料は300万円と告げられたそうです。そんな卒花嫁が後輩花嫁に向けた「教訓」を紹介します。

■ 「延期するならキャンセル料300万円」に納得できない

結婚式 お金
交渉するも100万円程度のキャンセル料がかかった(写真はイメージ)

Oさん夫妻が結婚式の延期を検討しはじめたのは2020年、コロナの感染者数が急増した時期のことでした。式場に相談したところ、「キャンセル料を支払ったうえで再契約していただくことになります」とのこと。

その時点で提示されたキャンセル料は約300万円。結婚式の約2ヵ月前、まだ打合せも本格化しておらず、招待状などは手作りする計画だったので、実費はほとんど発生していない状態。式場にとって損失となることは理解しているものの、ほぼ見積の全額に近い300万円というキャンセル料の提示には、納得できない気持ちになりました。

さらに、延期に関するやり取りにおいては、カスタマーに寄り添う姿勢が感じられず「この式場に、私たちの大切なゲストを任せられない」という不信感がつのり、契約を解消する決心をしました。Oさんは減額交渉をして、最終的に100万円程度に抑えることができたそうですが、高額なキャンセル料がかかってしまいました。

結婚式
窓が多く開放的な雰囲気の会場に一目ぼれしたけど・・・(写真はイメージ)

元の式場は駅や空港からのアクセスも良かったので、遠方から足を運んでくれるゲストの多いふたりの結婚式にはぴったり。また、窓が多く白を基調とした明るく開放的な雰囲気の式場に一目ぼれしたといいます。

「いちばん後悔しているのは、その雰囲気の良さだけで決めてしまったこと。最初からきちんと確認しておくべきポイントを押さえて吟味していれば、対応の悪さに不快な思いをすることもなかったですし、多額のキャンセル料を払うこともなかったと思います」とOさんは振り返ります。

会場の雰囲気以外になにを確認しておけばよかったのでしょうか。教訓として3つのチェックポイントを紹介してくれました。

■ チェックポイント①「式場の評判をツイッターで確認」

結婚式
ツイッターを見て別の式場を探すならホテルにしようと思うように

延期に関するやり取りから精神的にもつらい思いをしたというOさんは、ツイッターで、この式場の運営会社を検索してみました。すると、悪評があふれかえっているだけでなく、式場の対応に辛い思いをした花嫁たちが集まって情報交換しあうようなグループもありました。ほかにも悪い書き込みが目立つゲストハウス運営会社の名前が出てきたので、別の式場を探すならホテルにしようと考えるようになったと言います。

「ツイッターを見ていると『わかる!』と共感できる書き込みばかりで、こんなことなら式場を探している時から調べておけばよかったと思いました。同時に、ひどい対応を受けたのが自分だけではなかったと、少しホッとする気持ちもありました」(Oさん)

連絡
返答が遅く定型文ばかりで誠意を感じかなった(写真はイメージ)

Oさんが精神的にダメージを受けた対応は大きく3つ。

ひとつめは、質問に対する返信が遅く、回答はすべてメールで送られてきたこと。担当プランナーから2、3日返信がないのは当たり前。しびれを切らして「今の状態では貴会場に対して不信感しかありません」など強いトーンのメールを送っても、「約款にある通りです」など短い定型文が返ってくるだけ。さらには「延期しても空いている日程もほとんどありませんよ」など不安な気持ちを逆なでするような回答もあったそうです。

「これだけ険悪なムードになっているのだから、せめて電話で直接説明してほしかった。相手への誠意を感じることができませんでした」(Oさん)

打合せ
延期を申し出ると300万円のキャンセル料を請求される(写真はイメージ)

ふたつめは、なにがなんでも結婚式を挙げさせたいという思惑を感じたこと。コロナ禍において、ゲストに県外在住者が多いこと、医療従事者もいることから、延期は避けられないものというのがふたりの判断でした。

延期はキャンセル扱いとなり、300万円という、見積りのほぼ全額のキャンセル料がかかることに納得できず交渉を試みます。すると「2ヵ月後までに挙げてくれるなら延期扱いにしない」という返事。また、「約款には例外として感染症の記述もあるが、これはどう説明するのか?」という質問に対しては「当社ではコロナは感染症にあたらないと判断している」とのこと。

「空き日程はないと言っていたのに、強く言ったらコロっと態度を変える姿勢にも呆れたし、コロナが猛威をふるっているにもかかわらず、感染症には当たらないという返事にも言葉をなくしてしまいました。予定通り挙げるしかないと諦めさせようとしているように感じて、ここはゲストハウスで収益源が結婚式だけなので、すべては目先の利益のための対応なのだなと思いました」(Oさん)

打合せ
寄り添うどころか対峙するような式場の姿勢に唖然(写真はイメージ)

3つめは、一連の流れに対する責任を担当プランナーに押し付けようとする支配人の姿勢。返信などの対応が遅いうえに、誠意も感じられない担当プランナーと話したくないと思ったふたりは、責任者である支配人にかけあうことにしました。すると「私の監督不行き届きで申し訳ありません」とだけの返事。「自分の知らないところでプランナーが勝手に発言していた」というニュアンスを感じ取り、唖然としたと言います。

「延期=キャンセルといった重要なことを現場の担当者が勝手に決めるわけがありません。会社の指示に違いないのに、責任を逃れるためにうそをつかれていると感じました」(Oさん)

また、「無理に結婚式を実施しても、大切なゲストが感染してしまうのが心配です」というメールには、「それは、当社は関係ありませんよね」という返信。

「せめて『できる限りの感染症対策をします』などの言葉がほしかったのですが、むしろ私たちと対峙するような印象。不安な気持ちに寄り添うことはなく、これではとても信頼関係を築けるとは思えませんでした」(Oさん)

■ チェックポイント②「ドレスやヘアメイク、カメラマンなどの持ち込み可否を確認する」

結婚式ドレス
ウェディングドレスはNYブランド「ヴェラ・ウォン」を購入

実は、Oさんは延期に関するトラブルが起こる以前から、このゲストハウスで契約したことを少しずつ後悔しはじめていました。それは、紹介されたドレスショップで「コレ!」と思えるものに出合えなかったこと。

契約時にドレスの種類が十分に揃っているかを確認しましたが、実際に提携のドレスショップに足を運んでみると、ほとんどのデザインがプリンセスのようにかわいらしいテイストで、Oさんの好みには合わなかったのです。でも持ち込みは不可、さらに提携先もそのショップ一択で途方に暮れたそうです。

「ヘアメイクも満足できるようなレベルではありませんでした。ツイッターを見ていたら『動画撮影などもその道のプロではなく、その会社の社員が配属されているので、技術レベルは期待できない』といったコメントもあって、納得してしまいました。こうしたことも含めて、よく調べてから契約すべきだったと反省しています」(Oさん)

結婚式
選びなおしたホテルでは持ち込みが可能か確認したうえで契約

この失敗を経験していたため、後々、契約しなおしたホテルでは、万一、提携先で気に入るドレスが見つからなかった場合、持ち込みが可能かどうかも確認しました。すると、持ち込み料もかからずに受け入れてもらえるとのこと。

「実は、カメラマンやヘアメイクも提携先ではなく、自分で探して持ち込みましたが、持ち込み料がかかるだけで問題なく受け入れてもらえました。キャンセルしたゲストハウスは持ち込み自体が禁止。そのうえクオリティも期待できないものが多かったので、このホテルは融通がきくという印象がありました」(Oさん)

■ チェックポイント③「支配人の言動から会社の姿勢を読み取る」

結婚式
クリスマスの装飾が有名なホテルのロビーで撮影

Oさんは、ゲストハウスをキャンセルしたあと、新たに契約したホテルの支配人に接し、同じ仕事に就いていても、結婚式に対する考え方や向き合い方が大きく異なり、対応もまったく変わってくることを痛感したと言います。

ゲストハウスの支配人は、たとえば延期やキャンセルの相談をしたいと伝えても、なかなか話をする都合がつきません。また、打合せのために式場に足を運んでも、一度も見かけたことはありませんでした。

ところが、ホテルの支配人は初めて見学に訪れた日も話を聞いてくれ、電話やメールでの連絡も直接やり取りしてくれました。契約後も、支配人が打ち合わせサロンを歩き回り、困っているウェディングプランナーがいると、一緒にお客様対応している姿を見かけたし、ふたりの結婚式当日も支配人自ら挨拶に来てくれました。

「最初のゲストハウスで感じたのは『いかに契約数を取って収益につなげるか』。契約したホテルで感じたのは『収益は良いサービスを提供した対価』。それぞれの考え方の違いがはっきりしていましたし、それが私たちの不安や悩みに対する対応の差になっていたんだと思います。もし、コロナのような災害がなければ、最初のゲストハウスでも普通の結婚式を挙げられたのかもしれませんが、こんな事態だからこそ、会社の考え方や人間性を知ることができました。結局、大事なのは会場の雰囲気よりも“人”だったということを痛感しました」(Oさん)

■ 再契約の決め手は親身に話を聞いてくれるホテル支配人

結婚式
「徹底的にサポートする」というホテル支配人の言葉に頼りがいを感じた

「ここなら任せられる」と思えるホテルに出合ったのは、延期かキャンセルか、ゲストハウスとのやり取りでもっとも辛い思いをしていたときのこと。まだキャンセルもしていませんでしたが、ほかの式場がコロナ禍による延期に対してどう対応をしているのかを知りたい気持ちもあって、4、5軒の式場に問い合わせたり見学しているなかでした。ゲストハウスの対応があまりに辛く、結婚式を挙げないという選択肢もよぎりましたが、両親とバージンロードを歩きたいという気持ちは諦めきれなかったのです。

ゲストハウスとのやり取りについて耳を傾けてくれたホテルの支配人は、こんな言葉をかけてくれたそうです。「結婚式は縁起ごとです。式場選びの出だしで少々つまづいてしまったとしても、当ホテルで式を挙げるという選択をしていただけたのであれば、おふたりが最高に幸せになれるように私たちは徹底的にサポートさせていただきます」

「これまでの経緯を説明すると、『同じ業界に身を置く者として心苦しい、怒りすら感じる』と、より親身になってくれました。私たちは最初の式場選びで失敗してしまいましたが、そのうえで精一杯サポートしてくれるという、ホテルの支配人の気持ちが伝わり、ここなら安心して任せられると思いました」(Oさん)

・キャンセル料の減額交渉で訴えたこと

結婚式
最終的に300万円程度から100万円前後までキャンセル料を減額

Oさんは最初のゲストハウスをキャンセルする際、見積りのほぼ全額というキャンセル料に納得できず、その減額交渉の際に訴えたポイントは4つ。

・これまでこの式場で挙げる準備のために時間を費やしてきたこと。
・式場にとっては数ある結婚式のひとつかもしれないが、当事者にとっては一生に一度のこと。納得できないことで不満を残したくない。
・担当プランナーの対応の悪さや、質問に対する答えが遅く、明確でなかったこと。
・ほかの式場に、コロナによる延期への対応を尋ねたところ、大手ゲストハウスはすべて延期料は取らずに延期を認めていること。


こうして元々300万円程度だったキャンセル料は100万円前後まで減額することができました。式場にとってキャンセルは損失となることは理解しており、この金額であれば納得して支払うことができたそうです。最初の“つまずき"はあったものの、Oさんは自分たちで交渉し、納得したうえで式場を変更し、その結果よりよいと思える挙式を挙げることができました。

「トラブルが起こった当時はツイッターを見たり、ほかの式場の対応を聞くたびに、式場の雰囲気だけで契約してしまったことを後悔しました。表面的な雰囲気だけでなく、誠意のある対応をしてくれるかどうか、どんなドレスを着られるのか、広い視野で総合的に慎重に判断することが大切。結婚式はさまざまな人が関わる大きなイベントなので、どこかでつまずきがあるのは仕方ありません。そこからリカバリーして、自分たちが心から納得できる式にすることが重要なんだと思います。100万円は大きい額ですが、それでも今ではキャンセルしてよかったと思っています」(Oさん)


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