結婚指輪の選び方 素材・デザイン・着け心地など、重要なポイントをプロが徹底解説
プロポーズが成功したら、ほとんどのカップルが結婚を検討する指輪。 普段のファッションリングと大きく違う点は、何十年先まで着けること。
ブライダルリング専門店「銀座ダイヤモンドシライシ」銀座本店の馬場店長にアドバイスをお聞きしました。
結婚指輪選びに必要な視点 母親世代が着けても違和感ないかどうか
結婚指輪は、基本的には365日、常に着け続けるもの。だからこそ、普段のファッションとの相性や自分の好みに合うかどうかを重視して選びたいと思う人は多いのではないでしょうか。
でも、ブライダルリング専門店「銀座ダイヤモンドシライシ」銀座本店の馬場遥店長は、「今の自分の感覚だけで選ぶのは危険」だと言います。
結婚を機に生涯着け続ける結婚指輪は、流行や服装に合わせて着け替えて楽しむファッションリングと異なり、30年、50年後も愛着が持てるかどうかが重要なポイントになります。でも、60歳、80歳になった時の感覚を想像するのは難しいものです。
そこで、馬場さんがおすすめするのは、母親世代が着けても違和感のない指輪かどうかという視点を持つこと。
ここからは、結婚指輪を選ぶ時に押さえるべきポイントを具体的に紹介していきます。
結婚指輪の素材 プロがプラチナを推す理由
結婚指輪に選ばれる素材
結婚指輪に選ばれる素材には、以下のような種類があります。
・プラチナ
プラチナは結婚指輪の定番素材。サイズ直しがしやすい、変色・変質しにくいなど、毎日着け続ける結婚指輪にぴったりの特徴が揃っています。値段は他の素材に比べてやや高め。
・ゴールド
華やかな雰囲気が魅力のゴールド。手持ちのアクセサリーにゴールドが多く、結婚指輪とのコーディネートを楽しみたい、パーソナルカラー診断が「イエベ」で似合う色がゴールドといった理由で選ばれやすい素材です。
・カラーゴールド
ピンクゴールドやイエローゴールドは肌馴染みの良さが人気。ただし、銅などの異素材を配合して色を出しているため、酸化による変色が起こりやすいというデメリットも。
・チタン
チタンは、飛行機やロケットの部品にも使われるほど、軽くて強い素材。金属アレルギーが起こりにくい素材という点で選ぶ人も多いです。
・シルバー
価格の安さが大きな魅力ですが、色が変わりやすいため、毎日着ける結婚指輪にはあまり相応しくありません。
・コンビ
プラチナとゴールドなど、2種類の素材を組み合わせている「コンビ」。サイズ調整が難しく、サイズ直しを受け付けていないお店もあります。
先輩カップルが選んだ素材(CORDYアンケート調査)
結婚指輪を購入した先輩カップルはどんな素材を選んだのでしょうか?
CORDYのInstagram公式アカウントでアンケート調査を実施したところ、72%がプラチナを選んでいました。選んだ理由のトップ2は、「長く着けられるから」「王道だから」。
プラチナに次いで人気があるのがゴールド。選んだ理由は、「パーソナルカラーに合うから」「普段の服装に合わせやすいから」「手持ちのジュエリーと相性がいいから」の、大きく3つに分かれました。
先輩カップルが指輪選びで押さえたポイント
卒花嫁のH.Nさんは、ゴールド派。ゴールドを選んだ理由は「パーソナルカラーに合うから」「普段の服装に合わせやすいから」の両方だそうです。
プラチナを選んだ卒花婿のN.Wさん。プロポーズでプレゼントした婚約指輪がプラチナだったため、重ね付けの相性を考えて、結婚指輪も同じプラチナを選びました。
プロがプラチナをおすすめする理由とは?
銀座ダイヤモンドシライシでも、パーソナルカラー診断「イエベ」に似合う色みであること、カジュアルな普段着にも合わせやすいといった理由で、ゴールドを希望するカップルがいるそうです。
ダイヤモンドシライシ銀座本店の馬場さんは、そんなカップルに対しても一度はプラチナをすすめることにしています。
最大の理由は、プラチナの特性が基本的に生涯肌身離さず着け続けるという結婚指輪にぴったりだから。
ゴールドは、銅などの異素材も配合されているために、酸化による変色が起こりやすいのに対し、プラチナは最も変色しにくい素材です。
また、プラチナは、柔らかい素材なので、硬く割れやすい素材よりもサイズ直しがスムーズ。年齢を重ねて指の関節などが太くなったりしても、同じ指輪を着け続けることができます。
ただ、ゴールドは葬祭などの場面で着けられないこともあると言われますが、ゴールドを選んだ卒花嫁のH.Nさんは困った経験はないと言います。
とくに、葬儀などのシーンではその家の感覚や価値観が大きく影響します。両家の身内の感覚を参考にしましょう。
ハードプラチナとは
プラチナは柔らかい素材ゆえに、純度が高すぎると傷が付きやすく変形しやすいという欠点があります。ハードプラチナは、この欠点を補うためにプラチナ以外の素材を5%混ぜたもので、「Pt950ハードプラチナ」と呼ばれます。
なかには、極力他の素材を混ぜずに、硬度を高めているブランドもあります。
「銀座ダイヤモンドシライシ」でも、一般的なプラチナよりも硬度が高く、傷が付きにくく、歪みにくい「ハードプラチナ」を開発しています。
結婚指輪のデザイン 毎日着け続けたくなる指輪を選ぶには?
先輩カップルの指輪選びこだわりポイント1位は「デザイン」
結婚指輪選びで一番こだわったポイントとして、先輩カップルの70%が「デザイン」と答えました。
結婚指輪はハイブランドだとしても、一目見ただけで分かるようなデザインは少ないです。であれば、長く着け続けたくなるようなデザインにこだわりたいといった心理も働いているのかもしれません。
前述の卒花嫁H.Nさんが選んだ結婚指輪は、シンプルなリングではなく、彫模様がアクセントになったデザイン。毎日、長く、着けるものだからこそ、普段の服装との相性を考えて選んだと言います。
結婚指輪のラインや装飾
結婚指輪は以下のようなラインや装飾の組み合わせでデザインが決まります。
<ライン>
・ストレート
アームがまっすぐな形のリング。指輪の定番ライン。
・ウェーブ
アームが曲線を描いているリング。ストレートよりも柔らかい印象に。
・V字
手の項に向かってV字になった形のリング。指をシャープに見せてくれる効果も。
<デザイン>
・ダイヤモンドの有無
結婚指輪にもダイヤモンドを付けることができます。「メレ」と呼ばれる小さなダイヤモンドを埋め込んだり、リング全体にダイヤモンドが入った「エタニティリング」というデザインもあります。
・ミル打ち(ミルグレイン)
ミル打ち(ミルグレイン)とは、リングの表面に小さな粒を打ち込んでいく装飾のことです。クラシカルな雰囲気になります。打ち込まれる形や装飾の方法は様々で、ミル打ちが得意なブランドは繊細なデザインにもこだわれます。
・飾り彫り
リングの表面に彫刻を入れることで、個性的なデザインに仕上がります。
・仕掛け
ふたつの指輪を重ねると文字や模様が出てくる、ふたつの指輪をぴったりとくっつけるときれいな∞の形になるなど、ふたりだけに分かる意味やメッセージを込めることができます。
選び方のポイントは似合う&着け心地
毎日着け続けたくなる指輪を選ぶには、
① 自分の指になじんで違和感がない
② 指輪を着けた手が好きになるぐらい似合う
という2つのポイントを押さえましょう。
銀座ダイヤモンドシライシでは、手の骨格を知る診断シート「パーフェクトフィットカウンセリング」を用意しており、一人ひとりの手の形や好みに合わせたデザインを提案しています。
着け心地が良く、似合うデザインを探るうえで、重要なポイントのひとつが「水かきの高低差」。
銀座ダイヤモンドシライシは、これまで110万組に選ばれた実績を元に、手の骨格や薬指の水かきの高低差によって、どんなデザインが似合うのか、研究を重ねてきました。
薬指の中指側の水かきの位置と、小指側の水かきの位置の高低差が少ない場合は「ストレートライン」、大きい場合は「ウェーブライン」を選ぶと、着け心地が良く指の形にも似合いやすいそうです。
日本人は欧米人と比べて、水かきの高低差が大きい傾向があります。そのため、海外ブランドには「ウェーブライン」のラインナップが少なかったり、そもそも用意されていなかったりするので注意が必要です。
結婚指輪の価格相場 約8割が20~30万円超
CORDYのアンケート調査によると、41%が20~30万円の間、30万円以上も38%に上りました。
10万円以下 ・・・2%(17人)
10~20万円・・・19%(135人)
20~30万円・・・41%(293人)
30万円以上・・・38%(276人)
ふたりの貯金や価値観によっては、できるだけコストを抑えたいと考える人もいるでしょう。
ただし、安価な指輪は地金の量も少ない傾向があり、指輪の幅が細すぎて歪みやすいといったマイナス面もあります。購入の時点では安く見えても、後々、メンテナンスのために費用がかかったり、買い直すことになるなど、逆にコストがかさむリスクもあります。
購入にかかる費用だけでなく、耐久性や着け心地、愛着を持てるデザインなど、長く着け続けることを見据えてふたりの価値観に合った指輪を選びましょう。
結婚指輪の試着に行く時の注意点 予約を取ってじっくり接客を受けよう
結婚指輪の試着に行く場合、デートのついでなどにフラッと立ち寄るなど、予約なしでジュエリーショップを訪問することは、おすすめできません。
とくに、土日や祝日、クリスマスシーズンなどは予約が込み合い、待ち時間が数時間にも及ぶことがあります。
また、自分の手に似合うかどうかや、着け心地を確認するには、コンシェルジュによるヒアリングやデザインの提案を受けたりするため、接客時間も1時間半~2時間程度かかります。時間に余裕のある日に予約を取って出かけることをおすすめします。
試着中は、着けている指輪が自分の手や指のどんな特徴にフィットしているのか、自分たちの感性や価値観にぴったりな理由などを、コンシェルジュに説明してもらいましょう。
納得できる説明を受けることで、その指輪を選ぶ必然性や、愛着を持って着け続けられる理由のひとつになります。
結婚指輪のお手入れ方法 日常生活でつく傷はふたりの歴史
結婚指輪はほとんど肌身離さず着けるものだからこそ、日々の汚れや傷なども付きやすいものです。プラチナやダイヤモンドの輝きをキープするために、適切なお手入れを紹介します。
日頃の生活で気を付けること
プラチナやダイヤモンドは、油が付きやすい「親油性」があるため、日焼け止めやハンドクリームを塗ったり、油分の強いものを料理する時などは、はずしておきましょう。
ホームケア
自宅でできることとしては、メガネ拭きクロスなどの柔らかい布で拭いたり、中性洗剤を薄めて洗うといったお手入れもおすすめです。
プロに頼みたいケア
ジュエリー専用の超音波洗浄機を使ったクリーニングなど。銀座ダイヤモンドシライシの店舗でも、アフターサービスの一環として、利用することができます。
クリーニングや修理、サイズ直しなどのアフターサービスの内容は、ブランドによって異なります。保証期間、系列店であれば購入した店舗以外でも適用されるのかどうかなど、確認しておくことをおすすめします。
とはいえ、結婚指輪は何十年も毎日のように着けるものなので、生活する中で細かな傷が付いてしまうものです。
結婚指輪はふたりや家族の愛を象徴するアイテム
結婚指輪は、結婚を決めた時のふたりの気持ちを象徴する記念の品であり、30年、50年とふたりや家族と共に時を刻むお守りのような存在でもあります。
長い結婚生活のなかで、夫婦の危機が訪れたり、家族が困難に直面した時も、指輪が結婚当初の気持ちを思い出すきっかけをくれることもあるといいます。
ファッション性も気になるところではありますが、長く着け続けることを意識したり、イニシャルや記念日の刻印などふたりのストーリーをつめこむことで、愛着の持てる結婚指輪を購入しましょう。