両家顔合わせの当日、挨拶はいつ、誰がするべき?進行やそのまま使える例文も紹介

両家顔合わせの当日、挨拶はいつ、誰がするべき?進行やそのまま使える例文も紹介

挙式前に開かれる「顔合わせの食事会」。結納をしない場合は式の半年くらい前までにこの食事会を行うのが一般的です。会をつつがなく進行させ、両家が自然に親睦を深めることができれば、当人だけではなく、家族同士の信頼関係にもプラスになるでしょう。

そのためにも会の進行などを決め、進行に沿って挨拶をするなど、事前に準備をしておくことが大切です。この記事では、そのまま使える挨拶の例文と、挨拶を成功させるポイントをお伝えします。

両家の顔合わせ食事会での一般的な会の流れと挨拶が必要なタイミング、誰が担当するかをまとめるとこのようになります。
両家顔合わせ

②のはじまりの挨拶や、④の乾杯の挨拶、⑥の結びの挨拶は新郎か、新郎の父親が行うのが一般的です。③の家族紹介は、新郎新婦か、家族の代表者が行います。結びの挨拶を親がする場合は、最後に新郎新婦からの挨拶をすることもあります。

それぞれの挨拶を誰が担当すべきかについては明確にルールが決まっているというわけではないので、新郎新婦や家族で話し合い、話したい人や得意な人が挨拶をすればよいでしょう。誰が挨拶を行うとしても、全員が納得できるように、事前に相談して決めることが大事です。

顔合わせ食事会の流れや進行についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
両家顔合わせ

両家顔合わせで挨拶をするなんて緊張しそう……と思うかもしれません。ここでは、具体的な挨拶の一例を紹介していきます。
両家顔合わせ 挨拶

はじまりの挨拶では、集まっていただいたことへのお礼、会の趣旨、今から食事会を始めることを伝えます。会の趣旨とは、「親睦を深めたい」「この場を楽しんでほしい」「食事会を開くことができてうれしい」などです。

新郎が挨拶をすると、かしこまりすぎない、和やかなスタートになります。テーブル席では挨拶は立って行いますが、お座敷では目線が上の人が上座になってしまうので、座ったまま挨拶をするのがマナーです。

①「本日はお集まりいただきありがとうございます。食事や歓談をしながら、互いの家族の親睦を深められればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。」

②「本日は私たちのためにお集まりいただき、ありがとうございます。〇〇様(相手の名前)との婚約が整い、このような会を開くことができて、うれしく思っております。どうぞ最後までよろしくお願いいたします。」

③「本日はお忙しいなか、お集まりいただき、誠にありがとうございます。どうぞリラックスして、食事と会話を楽しんでいただければと思います。よろしくお願いいたします。」

相手の家族が遠くから来ている場合は、「本日は遠方よりお越し下さいまして、誠にありがとうございます」などの言葉を入れるといいでしょう。 家族紹介は、新郎側は新郎また新郎父が進行し、新婦側は新婦または新婦父が進行するのが一般的です。新郎または新婦が自己紹介をしてから、父、母、兄弟姉妹と続けて紹介していく流れが基本です。

【新郎新婦が進行する場合の例】
新郎または新婦が「〇〇家を紹介します。まず、新郎(新婦)の〇〇です。職業は○○をしています……」と自己紹介をします。そのあとに「そして、父の〇〇です。趣味は○○です……」と、趣味や職業など、そのあとの話題につがなりそうなことを添えて家族全員を紹介していきます。名前を呼ばれた人は一礼をするか、「よろしくお願いします」など、ひと言添えます。

趣味を紹介するときは、政治や宗教、ギャンブルの話題は避けるようにしましょう。自分や自分の家族の自慢話ばかりというのも聞いていて気分がよいものではありません。事前に相手の家族のことをよく聞いて、ネガティブな印象を与えるような話題は避けるようにしましょう。

また、新郎側、新婦側どちらか一方の紹介ばかりが長くなってしまわないようにふたりでよく話し合っておきましょう。

家族紹介には、家族全員が自分で自己紹介していく形式もありますが、緊張する人や話しが長くなってしまう人もいるので、特別なこだわりがなければ、新郎新婦か父親が家族を紹介していく形式で進めるのがよいでしょう。 乾杯の挨拶はシンプルなものがベストです。手短に話し、明るく「乾杯」と言いましょう。長々と話さずに明るく元気な声で乾杯の音頭をとることがポイントです。

「僭越(せんえつ)ながら私が乾杯の音頭を取らせていただきます。お手元にグラスをご用意ください。それでは、乾杯!」

「僭越ではございますが、私から乾杯のご挨拶をさせていただければと思います。結婚を迎えるふたりの前途を祝して、乾杯!」

「本日はゆっくりと食事を楽しんでください。乾杯!」
両家顔合わせ 乾杯

結びの挨拶では、冒頭で感謝を述べます。そのあと、「親睦を深めることができてうれしく思っております」「楽しいひとときを過ごすことができました」などのその日の感想を丁寧に話します。そして最後に、「これからもどうぞよろしくお願いいたします」などの言葉で締めるとよいでしょう。

【新郎か新婦が挨拶する場合】
「本日は私たちのためにお集まりいただき、ありがとうございました。お互いの両親を交えた食事の席で、親睦を深めることができ、とても嬉しく思っております。未熟な私たちではありますが、これからも温かく見守っていただければ幸いです」

「本日はどうもありがとうございました。両家の皆様のおかげで、このような良き日を迎えることができました。まだまだ至らぬ点も多いかと存じますが、これからも変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします」

「本日はお互いの家族が一堂に会して、楽しいひとときを過ごすことができました。心より感謝を申し上げます。今後もよい関係を築いていければと思っております。ご面倒をおかけすることもあるかと存じますが、何卒よろしくお願いいたします」

【親が挨拶する場合】
親が挨拶をする場合は、「本日は皆様のおかげで、滞りなく顔合わせをすることができました」「これからも両家でふたりを見守っていけたらと思います」などの言葉を入れるようにするといいでしょう。

また、結びの挨拶を親が行った場合、そのあとに新郎新婦からの挨拶をすることがあります。基本的には、話すことは結びの挨拶と同じと考えてよいでしょう。お礼からはじまり、「私たちもお互いの両親が築いた家庭を目標に努力してまいります」「あたたかい家庭を築けるように精進してまいります」など、前向きな言葉で締めます。
両家顔合わせ

先述にように、挨拶は一般的に新郎や新郎の父が担当することが多いですが、新婦側の顔を立てるという意味で、両家で均等に分担してもよいでしょう。その場合、「どの挨拶を誰がすべきか」というルールはありませんので、お互いに話し合って決めましょう。なかなかうまく分担できないようなときは、新郎新婦がすべて担当するのもひとつの手です。 身内の会とはいえ、誰もが人前で話すことに慣れているわけではありません。また、はじまりの挨拶や結びの挨拶などで、自分の気持ちを話しておきたい人もいるかもしれません。挨拶のお願いは事前にしておくようにしましょう。その場で参加者を慌てさせたり、それが原因でもたついた進行になってしまうのを防ぐことができます。

もし新郎新婦が担当する場合でも、その旨を事前に伝えておくことで、参加者は安心して進行を任せることができます。 両家顔合わせの食事会では、相手の両親に対する礼儀として、新郎新婦はお互いの名前を「〇〇さん」と呼ぶようにしましょう。あだ名や呼び捨てなど、普段の呼び方はNGです。また、相手の両親は「〇〇さんのお義父さん・お義母さん」と呼びましょう。 挨拶はスピーチと違って、長く話すわけではありません。できればメモを見ずに、暗記をして、参加者の顔を見て話すようにしましょう。

どうしても人前で話すのが苦手だという人は、挨拶を短く簡潔にしてもよいでしょう。メモを見ながらしっかりと長めの挨拶をするよりも、その方が印象はよくなります。 挨拶の基本的な流れはあるものの、自分たちの気持ちが伝わることがいちばん大切なこと。この記事で紹介した例文を参考にしながら、ちょっとだけアレンジして、自分たちらしさを出してみるのもよいでしょう。

これから親族となる両家が集まる貴重な機会ですから、思い出に残る顔合わせになるような挨拶をしてくださいね。

監修:Yoshiko(おもてなしパートナーズ)
婚約中のふたり

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