結婚式前にウェディングドレスや和装で撮影する「前撮り」や、結婚式は行わずに写真だけを撮る「フォトウェディング」が人気です。プロのカメラマンに写真を撮ってもらう特別な機会なので、SNSに投稿したくなるような素敵ショットにしたいですよね。まず最初に決めておきたいのは、前撮りやフォトウェディングの演出を決めるときのポイントについてです。
ロケーション(撮影地)は写真の雰囲気を決めるとても大事な要素です。結婚式の様子をテーマにしたいのであればチャペルで、非日常の景色で撮影がしたいのであれば自然の中や街中などがおすすめ。
たとえば海や公園、森などの自然を背景にすれば、まるで絵画や映画のワンシーンのようになったり、東京駅や国立博物館といった歴史のある建物を背景に撮影すれば、レトロモダンな雰囲気を演出することができます。
もちろん、屋外での撮影は天候に左右されます。天候が崩れた場合にどうするか、撮影場所で着替えたり、ヘアメイクする場所があるかなど、事前にカメラマンと確認しておきましょう。
フォトウェディングでは、撮影時に小物を使うことが多くあります。オリジナリティを出すためにも、写真の雰囲気に合った小物を使うことが重要です。
ブーケや一輪の花は、定番の小物のひとつです。アレンジや花の種類によって異なる雰囲気を出してくれるので好みのものを見つけられるでしょう。どんな小物がよいか悩んだ時は、ブーケや一輪の花がおすすめです。
和傘やパラソルを使った演出も人気です。ドレスがシンプルでも傘を華やかなものにすればバランスのよい写真が撮れるので、シンプルなドレスを着用するのであれば検討してみてはいかがでしょうか。写真撮影の小道具としてだけでなく、フォトラウンドする際や日差しが強い日の撮影でも活躍してくれます。
また、カチンコを使って映画風の1枚に仕上げるのもおすすめです。モノクロの撮影にもぴったりで、カチンコに記念日や名前、「LOVE」などの文字を書けば手軽にオリジナル感を出すこともできます。
ここからは洋装のポーズのおすすめを紹介していきます。前撮りや結婚式でドレスを選択する人が多くなってきているので、ぜひ参考にしてみてください。
・ロケーションカット
夜景、森の中、海、街中、チャペルなど、おすすめのロケーションカットを紹介します。可愛らしい雰囲気のものからロマンティックに決まるものまで揃っているので、撮りたい写真に合わせてロケーション選びをしてくださいね。
「イルミネーション背景でドラマのように」
ライトアップされた東京タワーや観覧車などをバックに、新郎さんが新婦さんを抱き上げるショットを撮影すれば、まるで映画のワンシーンのようなドラマティックな1枚となります。雨や雪が降っていれば、夜の暗い雰囲気との対比になって、幻想的に仕上がります。
「ヨーロッパの深い森で出会ったふたり??」
森の中でドレスを着て撮影してもらうのもおすすめです。緑と白のコントラストによって花嫁さんのドレスが引き立つので、幻想的な雰囲気の写真を撮影できます。
「ドレス×お花畑で絵本の中にいるような1枚に」
野原やお花畑で撮影すれば、童話の中に迷い込んだような1枚を完成させることができます。手をつなぐショットならポーズをとるのに慣れていない方でもポージングしやすく、仲のよい雰囲気が伝わる写真に仕上がります。また、背景までしっかり撮ることで風景とのバランスがよくなりますよ。
「浜辺で恋愛映画のエンディングのように」
海辺での撮影も人気です。開放的な場所での撮影になるので自然な笑顔を撮影することができ、撮影に慣れていない人でも仲睦まじい姿を写真に収められます。歩きづらい砂浜で花嫁さんをエスコートすることでロマンティックな雰囲気を演出できます。ただ手をつないで歩いているだけでも映画のワンシーンのようになるので、ロケーションに迷ったらおすすめです。
「ふたりの好きな映画やポスターを真似して」
ふたりの好みが共通しているようなら、好きな映画のワンシーンやポスター、CDのジャケットと似たロケーションを探して撮影するのもおすすめ。ふたりの趣味を表した、意味のある写真を残すことができます。その際は、ぜひポーズも真似てみましょう。普段はドレスで歩くことのない街中であれば、特別感もプラスされます。
「オーバーな演出もプロの撮影なら感動的な作品に」
少々オーバーかなと思う演出でも、プロカメラマンの撮影なら感動的な1枚の作品となります。大きなバラの花束を花嫁さんに渡しているショットや指輪を渡しているショットなど、プロポーズを連想させるポーズで撮影してみてはいかがでしょうか。
「ウェディングキスで永遠の愛を誓った日を忘れない」
結婚式当日の雰囲気をモチーフにチャペルで撮影するのも定番です。チャペルで撮るなら、指輪交換やウェディングキスなど、結婚式を連想させるポーズがおすすめ。この写真を見れば、いつでも愛を誓い合った日のことを思い出すことができるでしょう。
「仲睦まじいショットで幸せオーラ満開」
仲のいい様子を写真に収めたいのであれば、ハグや抱っこなどで撮影してみましょう。バックハグにすれば、ふたりの表情も撮影できるので、幸せな雰囲気が伝わる1枚になりますよ。
「抱き上げながらダイナミックに愛を伝えて」
男性が女性を抱き上げて、ふたりで見つめ合うショットも素敵です。幸福感を感じられるだけでなく、ドレスのふわふわ感の伝わるダイナミックな1枚を撮影できることでしょう。ドレスの種類によって、抱き上げ方を工夫してみてください。
「飾らない姿でいつも通りのふたりを」
飾らない、ふたりの普段の表情や仕草を切り取ったような写真も素敵です。特別なポーズを取るのではなく、いつものようにふたりで会話をしているような、やさしい写真が撮れるでしょう。その際は、日常的な風景よりも、上の写真のように少し派手な背景で撮影すると、ドレスを着ていても全体のバランスが取れます。
「親にこれまでの感謝を込めて」
母親の元を旅立つということで、お母様とのショットを撮ってみるのもよいでしょう。お母様に最後の仕上げをしてもらう様子は、感動的です。ご両親に前撮り撮影に参加してもらえば、これから家族になる全員でのショットを撮影できるのでおすすめですよ。
・小道具を活用したカット
小道具を使うと、ストーリーやテーマなどが表現しやすくなり、演出の幅が広がります。また小道具があるとポーズがとりやすくなったりすることもあるので、カメラを向けられると緊張してしまうという人はぜひ参考にしてみてください。
「あえて顔を隠すことでユニークな仕上がりに」
表情を撮られるのに抵抗がある人なら、用意した小道具で顔を半分隠すポーズにすると、自然な笑顔でユニークな写真にすることができます。その際は、夫婦それぞれの幼少期の写真や好きなものを用意すると、ふたりのこれまでの人生や成長のドラマをポスターにしたような1枚に仕上がります。結婚式で流すムービーにも使えますよね。
「写真の中に写真!?おしゃれなハガキのような1枚に」
フォトフレームを使って、1枚の絵画のような写真にするのもおしゃれです。砂浜の手前にフレームを置いて写真を撮れば、写真の中にさらに写真が飾られているような不思議で印象的な構図になります。
「ブーケの向こうで誓いのキスを」
写真を撮られることに慣れていない人であれば、ブーケで顔を隠すのもおすすめです。可愛らしい雰囲気に仕上がり、ブーケのカラーや大きさによってオリジナリティを出すことができるのもポイントです。また、こだわってデザインしたブーケであれば、より一層思い出に残るでしょう。
「あえて顔を写さないインスタ風のおしゃれカットで」
フォトウェディングの定番アイテムであるガーランドは、ふたりで端を持っても木に吊るしても様になるアイテム。あえて顔を写さずにおそろいの靴の足元だけ撮影するなど、インスタグラムのようなおしゃれな雰囲気を出すこともできます。また、撮影は緊張してしまうという人にもおすすめのショットです。
「ふたりのイニシャルにピントを合わせて」
ふたりのイニシャルをかたどったオブジェも定番のアイテム。オブジェを手前に置き、ふたりの背中をあえてぼかせば、恋愛映画のハッピーエンドシーンのように1枚に。ドレスの後ろ側や髪型を写真に収めることができるので、花嫁さんとしても貴重な写真になるでしょう。
「コンフェッティで笑顔に輝きをプラスして」
自然で元気な表情の写真を撮影したいのであれば、コンフェッティを使ってみてください。クラッカーや桜をモチーフに、華やかな雰囲気の写真を撮影することができます。撮影時にコンフェッティが舞う様子は壮観なので、写真を撮られ慣れていない人でも自然な笑顔で撮ることができますよ。
・ドレスのデザインをいかしたカット
せっかくのドレスですから、いつでも見返せる形で思い出に残したいですよね。ドレスも花嫁さんも綺麗に写るショットをいくつかご紹介するので、お気に入りのものを見つけてみてください。
「身体のラインを魅せながらドレスも強調」
華やかなドレスのシルエットの美しさを強調するようなポーズも人気です。上の写真では花嫁のドレスの裾が大きくなびいた瞬間を捉え、ラインやデザインを大胆に見せます。ドレスがなびく様子は、ドレスの裾を持っているスタッフを撮影後にデジタル修正によって消しているケースがあります。こういったテクニカルな写真にしたい場合は、レタッチを得意とする撮影スタジオを選ぶのもおすすめです。
「まるで霧の中に浮かんでいるような1枚に」
床に座り、スカート部分を自分のまわりに広げるショットも人気です。フワフワのドレスが自分のまわりにまるで霧のように広がっているような、幻想的な1枚になります。また、座っているので体型が強調されないのもうれしいポイント。ボリュームのあるドレスだとより素敵に見えます。公園などラフなロケーションで撮影しても、絵のような1枚が撮れることでしょう。
「階段を利用してドレスもスタイルも綺麗に魅せる」
花嫁さんとドレスをメインに写したいのであれば、大階段で撮影するのもおすすめです。下のアングルから撮ることでスタイルがよく見えるので、身長の低い人にもぴったりです。その際、少し斜めにポージングすることで身体のラインを綺麗に見せることができます。
「カラードレスならこのポーズ!華やかに決まるショット」
広がりのあるドレスを床全面に広げて、その上で寝転ぶカットです。白いドレスを着て上品に仕上げることはもちろん、カラーを活かした写真を撮影することもできます。写真いっぱいにドレスが広がるのでとても綺麗ですよ。新郎さんと一緒にドレスの上に寝転んでみてもよし、花嫁さんだけで撮影してもよしの万能なショットです。
続いて、和装でのフォトウェディングにぴったりのポーズをご紹介します。「結婚式本番ではドレスを着るから前撮りやフォトウェディングでは和装にする」という人も多くいます。和装の魅力を最大限に活かしたポーズをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
・ロケーションカット
和装に合った場所で撮ることで、より一層和装の魅力を引き出すことができます。どのような写真に仕上げたいかによって、選ぶロケーションも変わってくるので、ぜひ参考にしてみてください。
「ふたりで定番の正座ショット」
和装ポーズの定番である正座ショットは、和装ならではのポーズでもあります。年賀状の写真に使うこともできるので万能です。お気に入りのお寺や馴染みのある神社などを選ぶとよいでしょう。
「趣のある場所で凜とした雰囲気に」
雰囲気のある家屋で撮影してもらうのも人気です。神社やお寺、古民家のような趣のある場所と和装の組み合わせは抜群なので、まとまりがあって、凜とした雰囲気の写真に仕上がります。ふたりで身体を寄せ合い、おしとやかに笑うだけで和の雰囲気が増すのでおすすめ。
「ふたりで向き合えば自然な笑顔に」
自然な雰囲気を出したい場合は、ふたりで向き合うのがおすすめです。和装で仲良く過ごしている様子は可愛らしく、仲の良さが伝わる写真に仕上がります。話している様子を撮影してもらえば、自然と笑顔になれそうです。
「庭園を散歩してリラックスした雰囲気に」
和装なら日本式の庭園を歩いている雰囲気の写真が絵になります。特にポーズなどは気にせず、リラックスして話しているふたりの様子をカメラに収めてもらいましょう。カメラを意識しないことによって、和装でありながらもいつも通りのふたりの雰囲気を写真に収めることができますよ。
「日本らしい風情が残る街で古風な1枚を」
京都や川越、浅草など、日本らしい情緒を感じられる街並みで撮影するのもおすすめです。お散歩している様子だけでなく、人力車などを使うと仲睦まじい1枚になります。人力車ではポーズが取りづらいぶん、上の写真のように扇子を上手に使ってみるとおもしろいでしょう。
「後ろ姿ショットで着物もしっかり写して」
着物をメインで撮影するのもおすすめです。実際に身につけると隠れてしまう柄も含めて撮影しておくことで、思い出としても大事な1枚になるでしょう。うしろ向きや横向きで撮ることで髪飾りなども一緒におさめることができます。
「和装でかっこよくプロポーズを決めて」
あえて和装のプロポーズをテーマに写真を撮ってみるのもおもしろいでしょう。公園などで撮ることでラフな雰囲気に仕上げることができます。指輪を差し出すのももちろんよいですが、少し大きめの花束だとより綺麗に写ります。ひざまずいてのプロポーズはスーツをイメージする人も多いかもしれませんが、和装でもかっこよく決まるのでおすすめです。
「カメラのことは忘れて自然な姿に」
写真を撮る場所は神社やお寺になることが多く、お堅い印象になりがちな和装ですが、自然体の写真はどうでしょうか。遠くから望遠レンズを使って撮影すれば、カメラを意識しない、自然な笑顔を引き出すこともできるでしょう。
・小道具を活用したカット
和傘や扇子など、和装ならではの小道具を使ったカットを紹介します。小道具を使えば、和の雰囲気をより強調してみたり、テーマを表現してみたり、演出の幅も広がります。印象に残る1枚に仕上げることができますよ。
「和傘を使って古き良き雰囲気に」
和装ならではの傘を使うのもおすすめです。和装に合わせると、古き良き雰囲気を感じさせる1枚になることでしょう。あえて傘を畳むことで開いたときと違った見せ方を演出したりとさまざまなショットを撮れます。
「シルエット撮影で味のある1枚に」
傘を背景にシルエットを撮影すれば、絵画のような写真になります。顔が見えないので、写真慣れしていない人にもおすすめです。
「扇子を持ってお茶目に決めよう」
和装ならではの小物として、扇子も人気です。「夫」「妻」と書かれた扇子を持って、どこか遊び心も感じられるような1枚にしてみてください。自分たちで作った扇子を使って撮影すれば、オリジナリティあふれる写真を撮影することができますよ。
「紙吹雪の代わりに折り鶴を使っておめでたく」
折り鶴を紙吹雪のようにして飛ばすのも、おめでたい演出でおすすめです。自然体の笑顔が撮れるので、仲のいい雰囲気を写真に残せますよ。
「オリジナリティを出したいなら書道で遊び心を」
オリジナル感を出したいのであれば、書道もよいでしょう。決意や名前を習字で書くことでお互いの絆もより深まります。ふたりならではの雰囲気を前面に押し出せるので、オリジナリティが欲しいと考えている人にもおすすめです。
「和風のガーランドをうしろ姿で」
小物を使ったショットはどうしても正面を向いたものが多くなりがちです。そこで、後ろ姿でガーランドを使ってみるのもよいでしょう。髪飾りや着物の写りにくい部分も写真に残せます。
「スマートフォン越しにふたりを収めて」
自撮り風の構図で写真を撮ってみましょう。「昔ながら」の和装と「現代ならでは」のスマホのコンビネーションがよい味を出してくれます。頬にキスをするのは恥ずかしいかもしれませんが、スマホの画面ほどのサイズなら可愛らしさが増しますよ。