
結婚式一日の流れは? 挙式・披露宴の流れと各演出の所要時間を解説!
この記事では、これから結婚式準備をはじめるカップルに向けて、結婚式の一般的な進行スケジュールや、大まかな所要時間を解説します。
■当日準備

新郎新婦が結婚式場でゲストを迎える前に、親族や会場スタッフと行う当日準備。式によって差はありますが、準備全体にかかる時間は、2時間半から3時間ほどが一般的とされています。

午後式の一般的なスケジュール
ここからは、事前準備の具体的な流れを詳しくご紹介します。
・着付け&メイク

挙式が始まる約数時間前に会場入りし、衣裳の着付けやヘアメイクをしてもらいます。プロのヘアメイクさんが下地やベースからメイクをしてくれるので、自宅を出るときは化粧水や保湿程度にとどめておき、あとはプロにお任せしましょう。
新郎は新婦よりも早く身支度が終わることが多く、空いた時間で関係者への挨拶回りや、流れの確認をすることが多いようです。会場の入り時間が新郎新婦で異なる場合もあります。
・挙式リハーサル

新郎新婦の身支度が整うと、挙式の事前リハーサルが始まります。リハーサルでは、式本番の流れを意識しながら、入退場時に通るルートや、宣言の文言などを確認します。
リハーサルが終わると控え室で身支度の最終確認を行います。ヘアメイクや衣裳で気になることがあれば、手直しをしてもらいましょう。
・最終打ち合わせ

最終打ち合わせでは、結婚式で読まれる祝電の選定や、披露宴で迎えるゲストの人数、名前の読み方のチェックなどを行います。
■挙式

「教会式」「人前式」「神前式」など挙式にはさまざまな形態がありますが、どの形式の挙式も、所要時間は30分程度です。
今回は、ホテルや専門式場などのチャペルで行われることの多い、教会式の詳しい流れについて解説します。

所要時間は30分ほど
・新郎入場

新郎新婦よりも先に会場に入った挙式の列席者一同は、起立して新郎を迎えます。入場した新郎は祭壇の前に立ち、新婦の入場を待ちます。
-
CORDYウェディングプランナー yokoさん
-
「緊張して手と足が一緒に動いてしまった…なんて新郎様も。緊張するのは当たり前なので焦らず、ゆっくりと歩きましょう。目線はやや上にすると自信があるように見えます。」
・新婦入場

新婦は父親をはじめとする親族にエスコートされながら、新郎のところまで進みます。新郎は親族から新婦の手を受け取り、腕を組んで牧師(神父)の前へと移動します。
-
CORDYウェディングプランナーkanakoさん
-
「チャペルへと続く道は一緒に歩く大切な方とふたりだけで、これまでの人生を振り返れる空間です。普段なら照れくさくて言えないことも素直に伝えることができ、一生忘れられない思い出になると思います」
・讃美歌斉唱

新郎新婦が揃うと、列席者一同による讃美歌の斉唱がスタートします。讃美歌とは、キリスト教において神を称え、敬意を示す歌のこと。
・誓約

厳格な雰囲気で執り行われる誓約は、挙式のなかでも非常に重要な行為です。牧師や神父からの問いかけに新郎と新婦が答えることで、お互いの愛が本物であることを神に誓います。
-
CORDYウェディングプランナー yokoさん
-
「よくあるのが「誓います」の声が小さすぎてゲストの耳に届かないというケース。自信がない、頼りない人なのではとゲストを心配させてしまうので、はっきりと声を出す意識をしてみてください」
・指輪の交換

誓約が終わると、新郎新婦の婚姻の証明として、指輪交換を行います。新郎から新婦、新婦から新郎の順に、相手の薬指へ指輪をはめます。
-
CORDYウェディングプランナー yokoさん
-
「指輪がスムーズに入らないってこと、実はよくあります。まずは、人差し指の第二関節まではめ、そのあとゆっくりと第三関節の奥まで差し込むようにするのがコツ。あとは焦らず、ゆっくりパートナーを信じて待ちましょう」
・誓いのキス

ふたりの愛を示す重要な儀式である誓いのキス。新婦のベールを上げ、新郎からキスをします。
-
CORDYウェディングプランナー yokoさん
-
「このシーンを写真に残したい場合は、キスをした状態で3秒ほど静止してシャッターチャンスを。当日戸惑わないよう、事前に練習しておいてもよいですね」
・結婚証明書

新郎新婦や証人は、結婚証明書に署名または押印します。
会場で用意される結婚証明書には法的効力はありませんが、新郎新婦の愛を証明する大切な書類のため、丁寧に記入しましょう。
・結婚宣言

結婚宣言は、新郎新婦の宣誓を受けた牧師が、キリスト教の神に対して行います。宣言が終わるのを待つあいだも、新郎新婦は気持ちを緩めず、堂々とした態度を保ちましょう。
-
CORDYウェディングプランナー yokoさん
-
「この時に意外とゲストに見られているのが後ろ姿。疲れてくる頃ですが、背筋を伸ばしてのぞみましょう。特に新婦は、こだわりのトレーンやベールを美しくみせるチャンスですよ」
・退場

挙式で行われる主なプログラムが終了すると、列席者に見守られながら新郎新婦が退場します。新郎新婦が式場から出たあとに牧師(神父)や列席者が退場し、挙式は閉会します。
-
CORDYウェディングプランナー yokoさん
-
「バージンロードの両側からシャッターチャンスを狙う友人たちが。自分の友人側だけでなく、ふたり揃って写真に写れるよう両側に目線を配りましょう。厳格な雰囲気の会場でなければ、手を振ったり、ピースするなどもしても良いかもしれません」
・記念撮影

記念撮影では、式場のスタッフやカメラマンが、新郎新婦の華やかな姿を写真に収めます。
ゲストと記念撮影を行いたい場合は、事前にスタッフへその旨を伝えましょう。専門式場は予めプログラムに組み込まれていることも多いですが、ホテルやレストランではスペースの確保が難しい関係で割愛されてしまう場合も。一緒に撮りたいゲストや人数の希望に合わせて、写真館や別室、ガーデンなど場所を用意してもらえるように相談してみてください。
■披露宴

新郎新婦がゲストを招き、華やかな雰囲気の中で開催する披露宴。一般的な所要時間はおよそ2時間半とされています。
▼披露宴のスケジュールの例

午後式の一般例
披露宴の詳しい流れや、それぞれのステップにかかる時間についてご紹介します。
・ゲスト入場(約5分)

ゲストは、披露宴が始まる約10分前から入場しはじめます。
すべてのゲストが着席するまで、親族が受付でお出迎えするケースもあります。
・新郎新婦入場 披露宴開宴(5分)

ゲストの入場が終わると、いよいよ披露宴が始まります。新郎新婦の入場を盛り上げるため、カウントダウン形式やポップなBGMを選んだり、集まってくれたゲストへ感謝のメッセージを盛り込むカップルも多いです。
・新郎新婦紹介(約10分)

新郎新婦がメインテーブルにつくと、司会者による新郎新婦の紹介が始まります。ゲストのなかには、新郎新婦のどちらかしか知らないという人も多いため、プロフィールや学生時代のエピソード、ふたりの馴れ初めなど、それぞれの人柄やふたりの関係性を紹介します。ふたりのことを知ってもらうことで、夫婦揃って祝福したいと感じてもらえるような雰囲気をつくります。
・主賓挨拶(約10分)

主賓の挨拶は新郎側の主賓、新婦側の主賓の順に行われます。主賓と新郎新婦が親しい間柄でも、敬意を表すために、促されるまでは起立したまま挨拶を聞きましょう。
・乾杯(約5分)

乾杯の掛け声は、主賓の次に上席のゲストにお願いするのが一般的です。新郎新婦や主賓も起立し、会場内の全員で一体となって乾杯します。
-
CORDYウェディングプランナー mayuさん
-
「家族婚であれば新郎の父親に、キューピットになってくれた友人がいれば、その人にお願いするのも良いでしょう。ゲストの顔ぶれによって変わるため、両親やプランナーに相談するのがおすすめです」
・ケーキ入刀(約10分)

披露宴のメインイベントのひとつであるケーキ入刀。新郎新婦の共同作業として豪華な演出が行われることも多く、撮影タイムとしても人気です。所要時間は10分以上を想定しましょう。
近年ではカットしたケーキの最初の一切れを新郎新婦が食べさせ合う「ファーストバイト」という演出も人気です。
-
CORDYウェディングプランナー yokoさん
-
「ケーキ入刀シーンは絶好の撮影タイム。カメラマンだけでなく、ゲストにも目線を送りましょう。また、意外と大事なのがケーキのデザイン! 実物を見られるのは当日のみのため、『イメージと違う!』とならないよう、念入りに打ち合わせを行いましょう」
・新婦中座・新郎中座(約10分)

歓談に区切りがつくと、新郎新婦は一度席を外します。新婦が中座(ちゅうざ)する際、ゲストの誰かにエスコート役を頼み、披露宴会場の出口まで付き添ってもらう演出が人気。母親や祖父母、友人にお願いするのが一般的です。
・歓談(約15分)

歓談では、ゲストや新郎新婦がリラックスしながら、食事や会話を楽しみます。新郎新婦が席を外している間、プロフィールムービーを流すカップルも多いそう。歓談のあいだ、新郎新婦の親族はゲストのいるテーブルをまわり、披露宴の出席に対する感謝などを伝えます。
・新郎新婦再入場(約5分)

お色直しを終えた新郎新婦は、会場へ再び入場します。
・テーブルラウンド(約20分)

新たな衣裳に身を包んだ新郎新婦は、挨拶やお礼を述べるために、ゲストのいるテーブルをまわります。ゲストからの希望に沿って記念撮影なども行うため、テーブルラウンドの開始から終了までは20分以上の時間がかかることを想定しておきましょう。
・余興(約10~20分)

会場の雰囲気を盛り上げる余興は、披露宴にとって大切なプログラムのひとつ。余興の形態はさまざまですが、ネタが被った、想像以上に時間が押してしまったとならないように、お願いしたゲストに大まかな概要と所要時間は確認しておきましょう。ゲストによる余興がない場合は、新郎新婦側でオリジナルのムービーやイベントなどを企画してもよいでしょう。
・歓談(約10分)

お色直し後の歓談は、新郎新婦とゲストがより近しい距離で交流できる機会です。「ゲストの人数が多い」「丁寧に会話を楽しみたい」といった場合は、時間を長めにとることをおすすめします。
・花嫁の手紙(約5分)

花嫁による手紙の朗読は、今までの感謝と今後の抱負を伝える、いわば結婚式のクライマックスともいえる演出。印象的なエピソードを交えながら、普段伝えられない言葉を綴りましょう。
>>「両親への手紙」書き方ガイド
・両親記念品贈呈(約5分)

贈呈する記念品や花束は、新郎新婦の両親にとって一生の宝物となりうるアイテムです。事前に新郎新婦とスタッフのあいだで相談を重ね、両親の心に残る記念品を選びましょう。
・代表挨拶(約5分)

手紙の朗読などのプログラムが終わると、両家の代表からゲストや新郎新婦に向かって挨拶が行われます。結婚は家と家の結びつきという考えから、多くの場合は両家の代表として新郎の父が選ばれます。来てくれたゲストへ感謝を伝えるのが一般的です。
-
CORDYウェディングプランナーkanakoさん
-
「多くのゲストに囲まれ祝福される我が子を見て、普段は厳格な父親が涙するというケースもあります。過去には、息子への想いが溢れ、10分以上話がとまらなくなったことも。その時の気持ち、想いを伝えられるのも結婚式ならではですね」
・新郎謝辞(約5分)

最近では、両家の代表からの挨拶のあとに新郎がゲストへ感謝の言葉を述べることもあります。
-
CORDYウェディングプランナー mayuさん
-
「『涙はいらない』『堅苦しい挨拶もいらない』という新郎新婦もいらっしゃいますが、感謝の気持ちを伝えることも結婚式を挙げる目的のひとつ。そうすることで、自分たちだけでなく、ご両親やゲストにとっても意義深い式になると思いますよ」Z
・新郎新婦退場(約5分)

披露宴の一連の流れが終わると、新郎新婦が退場します。最近では、退場の直前に結婚式の1日を振り返る、エンディングムービーを上映するケースも増えています。
特に、「撮って出し」という、結婚式中に撮影した映像のダイジェストをまとめた映像が人気です。
・お見送り(約30分)

退場した新郎新婦と両親は、会場の出口近くに控え、帰路につくゲストを見送ります。ここでは自分たちのために結婚式に参加してくれたことへの感謝を伝えましょう。感謝の気持ちを込めたプチギフトも定番アイテムです。
記念撮影の機会を逃してしまったゲストと撮影しても良いでしょう。ドレス姿で撮影できる最後のチャンスです。
■自分たちなりの結婚式で、思い出に残る幸せを

今回は、一般的な挙式・披露宴の流れを紹介しました。しかし、結婚式の流れは新郎新婦によってさまざま。ここで紹介したプログラムをすべて行う必要はありません。
選ぶ衣裳によってお色直しにかかる時間が大きく変わったり、頼むゲストによってスピーチにかかる時間も変わるため、全体の時間を正確に把握したい場合は、式場のスタッフなどに問い合わせてみるとよいでしょう。
自分たちなりのプログラムを計画し、思い出に残る結婚式を開催してくださいね。
この記事に関連するキーワード
CORDYウェディングプランナー yokoさん
「控え室はふたりきりの時間。リラックスして会話をしたり、笑顔の練習をしたりして過ごすのがおすすめです。いつも通りふたりの時間を楽しむことで、程よく緊張もほぐれるのではないでしょうか。」