一般的な価格の半額程度でレンタルできる高級和装

2020.02.20 木 | CORDY(コーディ)セレクト

持ち込み料を払っても割安な価格設定のワケ

一般的な価格の半額程度でレンタルできる高級和装

「高品質な和装がもっとお手頃価格だったら、もっと多くの方に借りていただけるのではないか」
そんな考えからスタートしたのが、和装専門店「TANAN 丹庵」です。高額なイメージの強い和装ですが、丹庵では一般的なレンタル価格の半額程度で貸し出されています。なぜそれほど、リーズナブルにレンタルできるのか、その理由や取り揃えている和装の品質などを紹介します。

「安すぎる」と驚くプレ花嫁も

和田光正さんが手掛けた色打掛

高級刺繍の代表格ともいえる「相良刺繍」が施され、職人が1年がかりで仕上げた色打掛。金彩友禅の第一人者とされる和田光正さんが手掛けた色打掛。
花嫁衣裳レンタルのTANAN 丹庵(店舗/京都市下京区・東京都千代田区、以下、丹庵)には、そんな最高級和装が並んでいます。商品点数は京都店が200着前後、東京店が50着前後。もちろん、全商品、素材は正絹で、レンタル価格は10万円~高額でも35万円前後。一般的な和装レンタルと比べると、半額程度の価格設定です。
都内の高級外資系ホテルで挙式・披露宴予定のプレ花嫁には「安すぎませんか?」と驚かれたこともあったと言います。そのプレ花嫁はホテルが提携する衣裳店を訪れましたが、丹庵でレンタル価格30万円程度の着物が、60万、80万など倍以上の価格設定もあったそうです。これだけ価格に差があれば、たとえ持ち込み料が10万円だったとしても、割安になるというわけです。

1着あたりの利用率アップでレンタル料ダウン 

丹庵で高品質な和装をリーズナブルに提供できる理由は、衣裳を“休眠”させないというのも大きいです。お客様のニーズに合わせて京都店・東京店と、衣裳を行き来させ、1着あたりの利用率を高めることで、1回あたりのレンタル料を抑えているのです。
「1着1着、刺繍やデザインも違うのだから、一概に比べられないのでは?」といった声も聞こえてきそうですが、丹庵の代表、谷口聡さんは「着物に詳しくない方でも大体、見れば分かる」と言います。
高級和装のポイントは、たとえば、刺繍がふんだんに施されている、金糸や銀糸が使われているなど。素人目にも分かりやすいポイントで、ある程度判断できるそうです。

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神社と共同のオリジナルデザインも 

総刺繍上賀茂神社文様の色打掛

谷口さんが和装レンタルをスタートしたきっかけは「高品質な和装がもっとお手頃な価格だったら、もっと多くの方に借りていただけるのではないか」というシンプルなものです。
もちろん、商品自体は冒頭に挙げたように本格的な和装が揃っています。職人技が光るものだけでなく、丹庵系列のプランニング会社で結婚式を手掛ける神社・寺社の本殿や神門の柄が入ったオリジナルの白無垢・色打掛もあります。一方、レンタル価格をはじめ、広告宣伝や接客の面では、気取らず気軽に借りられる印象を与えるように心掛けています。

たとえば、お客様が来店するきっかけはインスタグラムやホームページが大半。インスタ・ホームページ共に、丹庵でレンタルされたリアルカップルの結婚式当日の様子が紹介されています。見る人は、モデル写真よりも自己投影しやすく、自分が和装を着ている姿をイメージしやすくなります。ホームページには「お客様の慶びの声」として約1500件のレポートが上っています。見る人にとっては、レストランや料亭、ホテルなど、自分が挙げる式場と似ている式場で和装を着るとどんな雰囲気になるのかも、具体的にイメージすることができます。
また、接客においては極力、専門用語を避けて丁寧な説明を心掛けています。たとえば、和装に欠かせない懐剣という小物についても「昔は、実際に護身用の短剣を入れていたと言われていますが、この小物には、万が一の場合は自分の身は自分で守りますという意味があり、嫁ぐ覚悟が込められています」など、分かりやすくお伝えしているそうです。
実際に来店しているお客様は、たとえば「ウェディングドレスのお色直しとして色打掛を探している」など、「純然たる和婚がしたい」といった強いこだわりがあるというよりも、「せっかくなら和装も着てみたい、着るならある程度良いものを」といった感覚の層が多くなっています。

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高品質な和装をお手頃価格で

谷口さんは、大手ブライダル企業での経験を経て、29歳で独立起業。京都のレストランんや料亭、神社、寺社などと契約し、結婚式のプランニングを手掛けてきました。和装のレンタル業をスタートしたのは約2年前。 
「ここ3年ほど、お客様の側からインスタで見つけたカメラマンさんや美容師さんに頼みたいという要望が上がるようになってきました。そんな声を受け、単にお客様に様々な分野のプロフェッショナルや商品を紹介するだけの“仲介業”的な仕事は成立しなくなるだろうと思うようになりました。「高品質の着物をお手頃価格で貸し出せれば、もっと多くの方にご利用いただけるのではないか」という考えから和装レンタル業をスタートしました」(谷口さん)
和装の仕入れや開発においては、仕入値よりも心から欲しいと思えるかどうかを重視していると言います。花嫁衣裳だけでなく、母親向け留袖なども揃えていますが、買付けの際には「もし自分の娘に着てもらうなら」「自分の親に着せるなら」と考える他、女性スタッフが同行する場合は花嫁目線で吟味してもらうようにしています。

丹庵 店主 谷口聡氏

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