招待状・席次表・席札・・・結婚式のペーパーアイテムの種類や手作りしやすさを解説
結婚式のペーパーアイテムとは、招待状・席次表・席札など、基本的に紙で用意するものですが、それぞれに役割や用意するタイミングなどが異なります。
この記事では各ペーパーアイテムの役割や準備するタイミング、価格帯といった基礎知識を解説します。また、手作りする場合の難易度も紹介するので、節約のために手作りを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
結婚式で用意をするペーパーアイテム
ペーパーアイテムの役割は主に3つ
結婚式では、招待状・席次表・席札など様々なペーパーアイテムがありますが、それぞれの役割は以下の3つに大別されます。
1. ゲストを招待する
2. 結婚式当日、ゲストの座席を案内する
3. (新郎新婦が)ゲストの名簿を取得する
それぞれの役割を果たすために、様々なバリエーションがあります。ここからは、役割別にペーパーアイテムのバリエーションを紹介していきます。
1.ゲストを招待する
招待状
招待状はゲストと接点を持つ最初のペーパーアイテム
招待状は、ゲストを結婚式に招待するアイテム。
ゲストに結婚式の日時や会場の場所などを知らせ、
同封する返信用はがきで出欠の意志を確認します。
招待状には返信用はがきのほかにも、以下のような文書を同封します。
・招待状本状
・返信用はがき
・会場までの案内図
・付箋(挙式案内・乾杯の挨拶・スピーチ・余興・受付のお願いなど)
付箋は、個別の連絡事項があるゲストに対する「依頼カード」のような位置付け。
たとえば、「受付」「祝辞・乾杯の挨拶」「余興」などのお願いごとや、神前式に参列してくれる親族だけに集合場所や時間を案内するといった使い方をします。
>>結婚式招待状のおしゃれデザイン20選!ネットで注文ができる手作りキットなどを紹介
招待状を準備する時期は?
招待状の準備開始目安は挙式6ヶ月前
一般的には
結婚式の招待状を発送するのは3ヵ月前
とされています。理由としては、ゲストのスケジュールを調整してもらいやすいためです。
逆に招待状を早く出しすぎると、なかには「あまりにも先の予定を調整するのは難しい」と感じるゲストもいるため、返信がもらえない、もしくは忘れられてしまうことがあります。
また、招待状の発送が遅れてしまうと返信も遅くなり、出欠の返事を待って作成する席次表や席札にも影響が及びます。
余裕をもった準備を心がけましょう。
>>結婚式の招待状はいつ送る?手渡した方がよい相手は?マナーから発送の段取りまで解説
手作り招待状のメリットと難易度(★★★)
招待状の金額比較表
手作りすることで自分好みにアレンジができるほか、
結婚式場や専門業者に依頼するよりも金額を抑えることができます。
一方で、招待状の差出人を誰にするか、差出人に合った言葉を選ぶなど、特有のマナーがあります。さらに、本状や返信用はがき、付箋など同封する物によって、紙の種類や大きさがバラバラのため、全て手作りするとなると手間がかかってしまいます。
招待状のマナーに自信がない人にとっては難易度が高くなるアイテムです。
マナーに不安を感じたり、準備に時間を割くことが難しい場合
は、結婚式場や専門業者に招待状の制作を依頼しましょう。
Save the date(セーブザデート)
セーブザデートの役割はゲストの予定を前もってキープすること
「 Save the date(セーブザデート)」は、「〇月〇日に結婚式をするからこの日は空けておいてね!」と、
招待するゲストの予定を前もってキープしておくこと
です。
招待状を送る前に、まずは日程を確保しておいてもらうことが目的なので、内容は結婚式の日程だけで構いません。
送るタイミングは、
結婚式場を契約した時や日取りを決めた時などが一般的
です。
メッセージカードなどを郵送するほか、LINEのメッセージなどで済ませる人もいれば、簡単なムービーを作ってLINEやメールで送る人もいるなど、様々なスタイルがあります。
2. ゲストが座る席を案内する
席次表
ゲストの席を案内する席次表
席次表とは、
披露宴でゲストが着席をする場所を示す案内表
です。
披露宴会場の受付でゲストに渡すことで、スムーズに席に案内することができます。
また、ゲストの氏名とセットで肩書も印字するのが一般的。職場関係者や学生時代の友人、親族など、新郎新婦との関係性を一目で判断することもできます。
席次表のほかに、
・ふたりの簡単なプロフィール
・料理のメニュー
・ふたりの新居の住所
といったコンテンツを盛り込むのが一般的で、ゲストは披露宴中に料理のメニューを確かめたり、歓談中のスキマ時間に読み物としても楽しんでもらえます。
席次表を準備する時期は?
席次表の準備開始目安は挙式3ヶ月前
席次表はゲストがテーブルに着席した後も、メニューなどを確認するために手元に置いておくものです。
テーブルコーディネートとの相性にこだわりたいなら、
テーブルに飾るお花などが決まるタイミングでデザイン案を検討する
ことで、トータルコーディネートができます。
配席とレイアウトを確定できるのは、ゲストの出欠が確定する1ヵ月前頃。余裕をもって準備するために、出欠の返信が届く前に、
あらかじめ仮の配席を書き込んでおくことをおすすめ
します。
誤字脱字などの問題がなければ、挙式の2週間前までには印刷をかけ、1週間前には完成品の最終チェックを行うという流れで完成させます。
手作り席次表のメリットと難易度(★★★)
席次表の金額比較表
席次表は
ペーパーアイテムの中でも難易度が高いアイテム
です。
結婚式場や専門業者を利用すれば、テーブル配置など会場のレイアウトはテンプレートで用意されていて、ゲストの名前を埋めていくだけ。
でも、完全に手作りする場合は「イラストレーター」や「フォトショップ」などグラフィックデザイン用ソフトを使って、会場レイアウトから自分たちで描かなければなりません。
また、
ゲストの名前は席次表の折り目にかぶると失礼にあたるとされています。
結婚式場や専門業者のテンプレートは名前が折り目にかぶらないような設計になっていますが、自分で作る場合はこうした細かい調整も行わなければなりません。
それでも手作りするメリットは、費用を抑えられること。上記の表にもあるとおり、完全に手作りする場合と結婚式場に頼む場合を比較すると約6倍の開きがあります。
グラフィックデザイン用ソフトを使える人は、すべてを手作りしてみてもよいでしょう。
すべて手作りする自信がない場合も、
結婚式場ではなく外部の専門業者を選ぶだけで半分近く節約できます。
外部の専門業者を利用する場合も、肩書きや配席のマナー、文字校正については、ウェディングプランナーがサポートしてくれたりするので、検討してみる価値はあります。
席次表の肩書きや、配席マナーについては以下の記事にまとめていますので、こちらの記事をご覧ください。
>>結婚式の席次表とは?配席や肩書、作り方、スケジュールなど押さえたいポイントを紹介
席札
引出物の取り間違い防止の役割もある席札
席札とは、ゲストの名前を書いた札のこと。披露宴会場でゲストに自分の席を知らせるために、プレートの上やテーブルの目につきやすい位置に置いておきます。
近年では紙以外に、持ち帰って飾ることも可能なアクリル板やレジンなど多種多様な形のものが作られています。
席札は、着席後、引出物の入った袋に入れることで、
引出物の取り間違いを防止する役割も果たしてくれます。
引出物は、ゲストに合わせて中身を変えるのが一般的。席札は、ゲストが取り違えて、ふたりの意図とは違う引出物がゲストの手に渡ってしまうというリスクを避けるために使うこともできます。
席札を準備する時期は?
席札の準備開始目安は挙式2ヶ月前
席札はテーブルコーディネートの一部にもなるため、テーブルに飾る花などを決定するタイミングでデザインを検討すると
写真映えするコーディネートが叶います。
ゲストの名前に誤りがないか、発注し忘れているゲストがいないかなどをチェックするために、結婚式の1週間前には納品されるように準備しましょう。
手作り席札のメリットと手作りの難易度(★☆☆)
席札の金額比較表
全国の平均価格は185円となり、手作りの場合は、40.2%と半数近い人数が100円ショップを有効活用して価格を抑えています。(
ゼクシィ 結婚トレンド調査2021調べ
)
席札で必要な項目としては、ゲストの名前だけなので、装飾や紙質などにこだわりがなければシンプルに作成することができます。定番の2つ折りタイプを手作りする場合は、厚紙に名前を印字、もしくは手書きで山折りにすると完成です。
席札に手書きでゲスト名を記載する際には、
名前間違えや「殴り書き」といった印象を与えないように丁寧に作成しましょう。
メニュー表
テーブルコーディネートのアクセントとしてメニュー表を置く人も
結婚式のメニュー表は席次表の一部として掲載するのが一般的ですが、別で用意する人もいます。
別に用意するメリットは、テーブルコーディネートのアクセントになること。素敵なデザインのメニュー表をショープレート(飾り皿)に置けば、
テーブルに彩りが加わります。
ゲストは、レストランでフルコース料理を食べる前のようなワクワク気分を味わうことができるなど、「おもてなし感」を演出することもできます。
メニュー表に記載をする内容はこちら。
・コースの内容
・ドリンクの種類(アルコール・ノンアルコール)
・会場の名前・挙式の日付・新郎新婦の苗字
メニュー表を準備する時期は?
メニュー表の準備開始目安は挙式4ヶ月前
4〜2ヵ月前までに式場との打ち合わせで、料理のコース内容を決定することがほとんどです。コースの内容が決定次第、すぐ作成に取り掛かることができるので、時間を見つけてデザイン案を準備しておきましょう。
手作りメニュー表のメリットと難易度(★★☆)
メニュー表の金額比較表
メニュー表は、当日のメニューを知らせる役割のため、料理名を記載するだけのシンプルな形式であれば比較的簡単に作成することができます。また、
紙などの素材をうまく選ぶことで費用の節約につながります。
和風の結婚式なら和紙を使用したりするなど、テーブルコーディネートとの調和も考えたいところです。
3. ゲストの名簿を取得する
芳名帳
芳名帳はゲストブックとも呼ばれており、結婚式に参加したゲストが当日会場の受付で住所と氏名を記入する帳面です。
招待状を送り、出席の返事をしてくれたゲストの出欠を確認できる役割のほかに、
ご祝儀をもらった記録や、年賀状を出す際のリストとしても利用できます。
列席するゲストの住所録などは返信用はがきで確認できますが、あえて芳名帳を用意する理由は主に2つ。
1つ目は、最新のゲスト情報を取得できること。もし、返信用はがきを出した後に、引っ越したゲストがいても、最新の住所を把握できるため、後日、年賀状を出しても「あて所不明」などで戻ってくることを避けられます。
2つ目は、「出席」の返事をくれたゲストが予定通り出席してくれたかどうかを確認すること。
ご祝儀と突き合わせて紛失がないかどうかを確かめるためにも使います。
新郎側と新婦側のゲストの受付が分かれているため、2冊は用意しておきましょう。
手作り芳名帳のメリットと難易度(★☆☆)
芳名帳の金額比較表
ゲストカード
芳名帳の代わりとなるゲストカード
近年、芳名帳の代わりに採用されているのがゲストカードです。招待状に同封しておき、あらかじめ必要事項を記入しておいてもらいます。結婚式当日は受付で提出してもらうだけ。
受付で記入してもらうタイプの芳名帳の場合、記入中に、後ろに並んでいるゲストへの気遣いから焦らせてしまったり、列に並ぶストレスを与えてしまったりする可能性もあります。ゲストカードの場合は、こうした問題がなく、
スムーズに受付を済ませてもらえます。
手作りゲストカードのメリットと難易度(★☆☆)
ゲストカードの金額比較表
無料でダウンロード可能なテンプレートを活用すれば、比較的簡単に作成できます。ハガキサイズが一般的ですが、女性は小さなバッグ、男性は手ぶらで参列する人も多いため、
持ち運びが簡単な名刺サイズのゲストカードもおすすめ
です。
招待状に同封するため、招待状と同様に3ヵ月前までには用意しておきましょう。
ペーパーアイテムを手作りするなら計画的に
ペーパーアイテムを手作りする際は計画的に
ペーパーアイテムは、結婚式で用意するアイテムのなかでも節約の対象になりやすいジャンルですが、招待状や席次表など、手間がかかるものも多いので、計画性が大切です。
結婚式が近づくにつれ、見積りが跳ね上がっていく様子を見て不安を感じる人は多いです。でも、
結婚式を1、2ヵ月後に控えたタイミングで、「節約するならペーパーアイテムしかない」と思い立っても、手作りするには時間が足りないという事態に陥りかねません。
手作りするなら、計画的に余裕をもって準備をしましょう。もし、ペーパーアイテムで不安なことがあれば、いつでもコンシェルジュにご相談ください。