スナップ写真とは?結婚式の当日写真で押さえておきたい人気シーンも紹介
結婚式は、一生に一度の大イベントなので、後々、素敵な思い出としていつでも振り返られるように、写真もバッチリ残しておきたいですよね。
結婚式当日の撮影は「スナップ写真」と呼ばれていますが、どんな写真をどのぐらいの枚数撮ってもらえるのか、イメージがつかないという人もいるのではないでしょうか。
また、結婚式場から提示される見積書に書かれた料金を見て「高い!」と感じる人もいるかもしれません。
この記事では、結婚式当日に撮る写真の種類、費用の相場、当日写真で人気のシーンなどを紹介します。
眺めているだけで結婚式当日の様子が鮮明によみがえるような、何度も見返したくなる写真を残すヒントにしてみてください。
結婚式当日に撮影する写真とは?2種類の写真撮影
スナップ写真で輝く笑顔の1枚を(photo by @chi_____6)
結婚式当日に撮影する写真には、大きく次の2種類があります。
1.スナップ写真
2.記念写真
スナップ写真は挙式や披露宴の様子を記録するような撮影方法で、記念写真は式場内のスタジオなどでポートレートのように撮る撮影方法です。
以下では、それぞれの当日写真の詳細について解説します。
① スナップ写真
瞬間を切り取るスナップ写真
スナップ写真とは、瞬間を切り取るように撮影する手法のことです。
結婚式当日は、挙式前のヘアメイクをはじめとしたオフショット、挙式・披露宴の重要なシーンや新郎新婦とゲストが歓談している様子など、当日の光景をドキュメンタリータッチで写真に残します。
挙式・披露宴などの会場内だけでなく、屋外でも撮影されます。
カメラが趣味の親戚や友人に撮影をお願いする人もいますが、
どこでどんな「決定的瞬間」が生まれるかわからないので、シャッターチャンスを逃さないためにも、プロのカメラマンに依頼するのがおすすめです。
② 記念写真
ベストな構図やポーズで撮る記念写真
記念写真とは、結婚式場内のスタジオや撮影スポットなどで撮るポートレートのような写真で、「型物写真」「ポーズ写真」とも呼ばれています。
構図・背景・光・画角・ポーズなどを整えて、最高の1枚を残します。
支度ができた後や挙式前後のタイミングで撮影されるほか、お色直しをする場合は、再入場前にも撮影できます。
撮影場所は、結婚式場内のスタジオやスポットなどさまざまです。
多くの枚数を撮って自然な姿を残す「スナップ写真」とは違い、
2人が最も美しく見えるようベストな状態で撮れるのが記念写真の魅力です。
結婚式に当日写真の撮影指示書を用意するメリット・デメリット
当日写真の撮影指示書にはメリットもデメリットもある
撮影指示書(写真指示書)とは、どんな写真を撮ってほしいかカメラマンに指示する書類です。
撮影指示書には、主に次のようなメリット・デメリットがあります。
撮影指示書を出せば「こういうシーンを撮ってほしかった」という後悔がなくなる一方で、プロ目線による写真の枚数が少なくなるというデメリットがあります。
プロのカメラマンは偶然起こる素敵なシーンを逃さずに撮影してくれるため、ある程度任せた方がより良い写真を残せる可能性もあります。
絶対撮りたいシーンやポーズがある場合は撮影指示書が役に立ちますが、プロの目線で撮った写真も多く残せるよう、指示書は必要最小限に抑えるのがポイントです。
結婚式当日のスナップ写真で押さえておきたい!シーン別人気ショット4選
結婚式当日の素敵なシーンを撮り忘れないようにしたいもの
結婚式には新郎新婦入場、誓いのキス、乾杯、ウェディングケーキ入刀など、定番のシャッターチャンスがあります。
ここからはInstagramなどでもよく見かける人気のショットやポージングを、
1.お仕度
2.挙式
3.披露宴
という3つのシーン別に紹介します。
シーン① お仕度
お仕度のシーンでは、以下のようなショットを撮影することがあります。
■メイク中のショット
当日のメイク中も、映像に残したい
メイクをしている時の花嫁のシーンです。美しい横顔はもちろん、さまざまな角度から撮ってもらいましょう。
■イヤリングやピアスを付けるショット
イヤリングやピアスを付けるポーズも大切
イヤリングやピアスをつけているシーンは、女性らしい仕草の一つ。ライティングによっては、二の腕が細く見えるようにできるので、カメラマンにお願いしましょう。
■ブライダルシューズを履くショット
結婚式ならではのブライダルシューズを履くポーズも
花嫁がブライダルシューズを履くシーンは、セクシーさが際立ちます。
パーティー中はドレスに隠れていることの多いアイテムなので、こだわりの一足を選んだ人は、ぜひ写真に残しておきましょう。
また、花婿からブライダルシューズを履かせてもらう写真も、シンデレラのワンシーンのようになるのでおすすめです。
■紅差しの儀のショット
和装なら「紅差しの儀」をショット写真で残そう(photo by @maygram_0301)
和装の結婚式で行われる「紅差しの儀」は、母親が娘に赤い口紅を塗る儀式です。
魔除けや無病息災を意味する赤い色には、娘の幸せを願って送り出す親心が込められています。
挙式前に行われる母親と娘の心の交流は、後から見返しても心温まる一枚になるでしょう。
■ファーストミートのショット
ファーストミートの場面では、以下のショットがおすすめです。
・対面前の内緒ショット
かわいらしさが引き立つ内緒ポーズ(photo by @avancerlientokyo)
花婿の後ろに花嫁がいる構図で、花嫁がカメラに内緒ポーズをするショット。振り向きざまに人差し指を唇に当てる仕草は、かわいさが際立ちます。
・対面する直前のショット
ドキドキの瞬間(photo by @art_hotel_morioka)
新郎の肩をトントンと叩く瞬間はドキドキの瞬間。つい微笑んでしまうショットに。
・対面後のショット
感動の対面シーン(photo by @baysidegeihinkan_nagas)
花嫁と花婿が対面するシーンです。
花婿が泣いたり驚いたりするリアクションを写真に残すと、きっと素敵な思い出になります。
シーン② 挙式
続いて、挙式のシーンでおすすめのショットを紹介します。
■指輪交換のショット
指輪交換はロマンチックに(photo by @km_777.wd)
指輪の交換は、結婚式で必ず行われる儀式。
手元をアップで撮影するショットのほかに、
少し引いて全体を写す方法もおすすめです。
式場の装飾や景色も相まって、ロマンチックな1枚になります。
■クロージングキスのショット
「クロージングキス」のショット写真も人気(photo by @ym_wd_0718)
挙式の最後、閉まりかけたチャペルの扉越しに「クロージングキス」というのも人気のショットです。
ただし、なかには「最後はお辞儀をするのが礼儀」と考える人もいるので、ゲストの顔ぶれをイメージして快く思わない人がいそうであれば、前撮りで残すなど工夫しましょう。
シーン③ 披露宴
披露宴でのおすすめなショットには、以下のものがあります。
■ケーキ入刀ショット
定番の「ケーキ入刀」(photo by @asuka___wd)
ケーキ入刀は、結婚式の定番シーンのひとつ。
仲睦まじく、ぴったり寄り添ってケーキにナイフを入れる新郎新婦の姿は、ゲストにとってもシャッターチャンス。
“映える”写真を残せるようにケーキのデザインにこだわる人も多いです。
■ファーストバイト
微笑ましい「ファーストバイト」(photo by @wd__mnm)
ファーストバイトは披露宴の中でも特に盛り上がる瞬間。
新郎新婦がお互いにケーキを食べさせ合う姿が微笑ましく、和やかな表情を浮かべるゲストもいます。
そんな雰囲気まで写り込むようなショットを残したいですね。
■乾杯ショット
幸せな「乾杯ショット」(photo by @koharu__asanuma)
新郎新婦が乾杯しているショット。
2人が笑顔で顔を見合わせている瞬間は、ぜひ残しておきましょう。
また、カメラが2人の後ろに回りゲスト越しに撮る方法もあり、当日の雰囲気を鮮明に残せます。
■披露宴のようすをのぞくショット
後ろ姿がかわいらしい「覗き見ショット」(photo by @museeyotsuike)
扉の隙間から、2人で披露宴の会場をのぞいているショットもおすすめです。
ドレスなどの衣裳がかわいいことに加え、2人だけでこっそりのぞいている後ろ姿が仲睦まじく映ります。
■ゲストのショット
結婚式当日のゲストの表情も残したい(photo by @almalien_fukuoka)
ゲストを被写体にしたショット。
新郎新婦は当日忙しくて、ゲスト一人ひとりの表情を見て回るのが難しいものです。
2人の姿を笑顔で見守るゲストの表情は、ぜひ写真に残しておきましょう。
また、以下の記事では後悔しないための写真写りのコツも紹介していますので、興味のある人はぜひあわせてご覧ください。
>>プロカメラマンが伝授 結婚式当日の後悔しない写真写りのコツ
結婚式当日のスナップ写真の費用はいくら?2種類の納品形態の相場
結婚式の当日写真は費用も確認しておきたい
結婚式場にスナップ写真の撮影をお願いする場合、費用がいくらかかるのか気になりますよね。
スナップ写真の費用相場は、納品形態によって異なります。主な納品形態は次の2種類です。
1.撮影データ納品のみ
2.撮影データとアルバムのセット商品
以下では、それぞれの費用相場について詳しく解説していきます。
1、データ納品のみの費用相場
撮影の依頼先には「式場専属・提携カメラマン」と「外部カメラマン」の2種類があり、外部のカメラマンの方が撮影費用は安いです。
神奈川県・横浜市を拠点に置くフォトグラファーの山崎淳さんによると、挙式から披露宴まで、丸1日の撮影費用の相場は以下のとおりです。
・外部の写真屋・カメラマン:7~10万円
・会場の専属または提携事業者:15~20万円
外部カメラマンは、挙式・披露宴の丸1日だけでなく、挙式のみ・披露宴のみなど細かくプラン設定し、カップルの都合に合わせて注文しやすくしているケースが多いそうです。
式場のなかには、提携カメラマン以外の「持ち込み」を認めていても、「チャペル内は限られた場所からしか撮影できない」「お仕度シーンは撮影不可」など外部カメラマンに対して制限をかけているところもあります。
こうした場合、
制限のかからない披露宴だけでも外部カメラマンに依頼して安く抑えるといった工夫ができるというわけです。
以下は、外部カメラマンに頼む場合の費用相場です。
式場やプロカメラマンからはデータのみを購入し、アルバムはフォトブックサービスを使って、手作りするという選択肢もあります。
以下の記事では、結婚式のアルバムを手作りしたい人に向けておすすめのフォトブックサービスを紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください。
>>結婚式のアルバムを手作りするならコレ!おすすめフォトブックサービス11選
外部カメラマンよりも値の張る式場専属カメラマンに注文するメリットは大きく2つ。
1つ目は、その会場でもっとも素敵な写真が撮れるポジションやアングルを知り尽くしていること。
たとえば、ステンドグラスが持ち味のチャペルなどは、時間帯によって変わる陽の入り方まで考慮した上で、ベストポジションから撮影してくれます。
2つ目は、会場の動線を熟知しているため、効率よく撮影プランを立ててもらえること。挙式・披露宴の合間を縫って、素敵ショットをたくさん残すことができます。
2、アルバムとのセット商品の費用相場
スナップ写真は、データとアルバムをセットで注文することもできます。
この場合も「外部のカメラマン」の方が「式場専属・提携カメラマン」に注文するよりも安く、それぞれの平均相場は以下のとおりです。
・外部の写真屋・カメラマン:10~15万円
・会場の専属または提携事業者:25~30万円
アルバムの費用は、印刷方法や紙質、アルバム自体の材質によっても異なります。
印刷は主に、「オンデマンド印刷」と「銀塩プリント」の2つに分かれます。
「オンデマンド印刷」は費用を抑えられる一方、画質が家庭用のプリンターと変わらないレベルで粗いと感じる可能性もあります。
「銀塩プリント」は仕上がりの美しさと高い耐水性・保存性が魅力ですが、オンデマンド印刷より費用は上がります。
このほか、印刷する紙が厚め、表紙が革製といったクオリティも費用が上がるポイントです。
式場で頼むと、式場のロゴ入りのアルバムなど、オリジナルアルバムをラインナップしているケースも。表紙からも結婚式の思い出を感じられるアルバムをつくることもできます。
アルバムとのセット商品のメリットは手間がかからない上に、本格的なアルバムを作ってくれることです。
アルバムの品質や材質にもこだわりたいという人は、セット商品を検討してみましょう。
以下の記事では、アルバムを結婚式場に頼むメリット・デメリットを詳しく解説していますので、興味がある人はあわせてご覧ください。
>>ウェディングアルバムは結婚式場に依頼?手作り?後悔しないためにメリデメを比較
結婚式当日のスナップ写真は400〜500カットが相場
スナップ写真の相場は400〜500カット(photo by @th_wd724)
ゼクシィが2021年に行った調査によると、スナップ写真の平均カット数(全国平均)は436.4カットで、400〜500カットで依頼する人の割合が多いという結果が出ています。
引用:
>>ゼクシィ 結婚トレンド調査2021調べ
なかには、式場見学時の見積りでは「200カット」など少なめに設定している式場もあります。
「写真は最低限でいい」という考えでなければ、最初から400カット程度で見積りを出してもらうようにしましょう。
ただし、必要以上のカット数をリクエストするのはおすすめできません。
フォトグラファーの山崎さんは「だいたい400カット強で納品していますが、少ないと言われたことはありません」と言います。
プロのカメラマンは、その場の雰囲気が伝わるような構図を考え、新郎新婦やゲストの表情を観察したうえで、ベストなタイミングを見計らってシャッターを切っています。
必要以上のカット数を要求することで、1枚ずつのクオリティが下がる可能性があるということも心得ておきましょう。
結婚式のムービー撮影はあった方がいい?記録映像も残そう
ショット写真の他にもムービー撮影を選択する人も(photo by @sk0918wd)
写真以外にも、ムービー撮影で結婚式の記録を残す人もいます。
結婚式のムービー撮影のメリットは次の通りです。
1.スピーチや余興なども映像で記録に残せる
2.ゲストの生の声も残せる
3.子供が大きくなった時に一緒に映像を見られる
4.お開き前のエンドロールにもなる
中には、「結婚式当日の映像は長くて、あまり見返さない気がする」と考えて、ムービー撮影を行わない人もいるようです。
ムービーの長さが気になる場合は、業者に頼んで編集・加工して短くダイジェスト版にしてもらいましょう。
結婚式のムービー撮影をしなかったことを後悔する人も少なくないので、「後悔するかも…」と不安な人は、ムービー撮影も行うことをおすすめします。
前撮りとは?結婚式の当日写真(スナップ写真)との違い
ショット写真とは異なる、特別なシチュエーションでの前撮り(photo by @ky801_wd)
結婚式の当日写真だけでなく、前撮りをする人もいます。前撮りとは、結婚式を行う前にドレスなどの衣裳を着て写真撮影を行うことです。
前撮りと当日スナップ写真の違いは次の通りです。
当日のスナップ写真は、その場の雰囲気を記録に残すドキュメンタリーなのに対し、前撮りは写真を撮ることに集中できるという違いがあります。
結婚式のメインはあくまで挙式や披露宴などゲストと過ごす時間であって、写真を撮ることが目的ではありません。
結婚式当日も式場内で2人だけの写真を撮ることは可能ですが、
今の2人の世界観をしっかり残したいなら前撮りも検討してみてください。
結婚式当日に友人や家族と集合写真を撮るタイミングはいつ?
集合写真を撮るタイミングも前もって打ち合わせておきたい
結婚式当日は、集まってくれた家族や親族、友人と集合写真を撮って思い出に残しましょう。
親族との集合写真は、新郎新婦を中心にしてお互いの親・祖父母の順に並びます。
撮影のタイミングは、基本的に挙式の直後が一般的です。
この集合写真は、構図・光・画角などを整えて撮影する「型物写真(記念写真)」に位置付けられます。
スタジオなどでポーズを決めて撮る写真がいらないという考えで「型物写真はいりません」と言ってしまうと、この親族集合写真も省略される恐れがあるので「(型物は)親族集合写真のみ1カットでお願いします」などとリクエストしましょう。
家族だけの集合写真は、お色直し前の親族控室や披露宴の中座直後などに撮影しましょう。
友人との集合写真は、わざわざ撮影タイムを設けるのではなく、披露宴の歓談中に新郎新婦の周りに集まってきてくれたタイミングを、プロカメラマンが見計らって撮影してくれます。
ゲスト全員で集合写真を撮りたい場合は、撮影ができるほどの広いスペースが必要になります。
披露宴の時間が押してしまう可能性もあるので、事前にスタッフやカメラマンと打ち合わせしておくのが大切です。
結婚式の当日写真で大切なのはふたりやゲストの感情まで記録すること
結婚式当日の感情や表情は、ショット写真で残そう(photo by @k.r_wd0817)
結婚式当日の写真は挙式や披露宴の様子を記録するという意味合いが強いものです。
厳かな挙式を前に緊張した表情、大好きなおばあちゃんから祝福を受け思わずこぼれる涙など、きれいなすまし顔や笑顔だけでなく、様々な感情が写り込むのも、結婚式当日写真の魅力です。
Instagramなどで人気のシーンも素敵ですが、結婚式当日のふたりやゲストの気持ちをしっかり記録するというのが、10年後、20年後も見返したくなる当日写真のポイントではないでしょうか。
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