前撮り(別撮り)とは?
「前撮り」とは、結婚式の事前にドレスやタキシードを着てウェディングフォトを撮ること。
結婚式当日に撮れる写真は、挙式やパーティの様子を「記録する」、ドキュメンタリータッチの写真がメイン。
これに対し、前撮りでは、ふたりがもっとも美しく見えたり、ふたりらしい表情を切り取ることに集中できるので、モデルやタレントが撮る写真集のように仕上げることができます。
最近は、「前撮り」だけでなく、結婚式の後に撮る「後撮り」なども広く知られるようになり、結婚式ではない日の撮影を総称して「別撮り」という言葉も出てきました。
「別撮り」を実施するカップルは増加傾向にあり、「ゼクシィトレンド調査2023」によると、72.8%のカップルが撮影を行っているようです。
では、いくらぐらいかかるのか、どういう場所で撮影できるのか、どんな衣裳が選べるのかなど、前撮りの全体像を解説していきます。
いくらかかる? 前撮り(別撮り)の相場
前撮り(別撮り)を行うには、どの程度の予算を考えておけばよいのでしょうか。
「ゼクシィトレンド調査2023首都圏」によると、前撮りにかけた平均相場は21万500円。
ただ、この金額はあくまで平均であり、5万円~20万円以上とプラン内容によって大幅に変わります。
CORDYで行った卒花アンケートでは、20万円以上かけた人が27%と、最も高い割合になりました。
では、ベーシックなプランには何が含まれていて、どんな部分で追加料金がかかるのかを詳しく見ていきましょう。
【基本プラン】
・新婦衣裳1点(決まったデザインから選択)
・新郎衣裳1点(決まったデザインから選択)
・ヘアメイク料、介添え料
・カメラマン撮影料
・アクセサリー類
・ブーケ1点
有料オプションになりやすいのは、以下のアイテム類です。
【有料オプション項目】
・衣裳持ち込み(無料の場合もあり)
・衣裳デザイン選び放題
・2点目以降の衣裳
・ロケーション撮影
・カメラマン指名
・撮影データ
・アルバム
これらを踏まえ、価格帯別のプラン内容について解説します。
・5~10万円程度:最低限の内容で済ませたい人へ
スタジオ撮影で衣裳1点など、最低限の内容で済ませたいカップルなら5~10万円程度で撮影可能です。
上記の基本プランに撮影データを追加すると、このくらいの金額になります。
・10~15万円程度:ゆずれないポイントがある人へ
「衣裳は2点着たい」「ロケーション撮影がいい」など、なんらかのゆずれないポイントがある場合は、10~15万円程度イメージしておくとよいでしょう。
イメージとしては、上記基本プランにオプションを2つ追加する程度と思っておくと、10~15万円以内に収まります。
・15~20万円程度:アレコレ欲張りたい人へ
「ロケーション撮影がしたい」「衣裳は2~3着」「データはたくさん欲しい」など、前撮りに対してさまざまな希望のある人は、15~20万円程度を考えておくのがおすすめです。
ここまで予算をかけると、ある程度の希望を叶えたうえで十分な量の写真を残せるでしょう。
どこで撮れる? 撮影場所のバリエーション
別撮りの撮影場所としては、大きく3つのスポットがあります。
1.スタジオ撮影
2.結婚式を挙げる会場
3.観光地や思い出の場所でのロケーション撮影
CORDYアンケートによると、「野外のロケーション撮影」が63%と一番人気。
フリーコメントを見ると「ロケーションにこだわるとワクワク増し」という内容も。
ふたりの思い出の地や景色のキレイなロケーションを選ぶと、旅行やデートのような感覚で楽しめるのもポイントのひとつです。
撮影の依頼先は66%がフォトウェディングの専門企業という回答結果に。
専門企業は、撮影プランのバリエーションを多く取り揃えているため、様々な要望をカバーしやすいという側面もあることが読み取れます。
ここからは撮影場所や依頼先ごとのメリット・デメリットを解説します。
1.スタジオ撮影
スタジオでは、天候に左右されず計画どおりに撮影を進められるのがメリットです。また、スタジオに更衣室や休憩室が併設されているケースも多く、着替えから撮影までワンストップで完結します。
そのため、授かり婚で体調が不安定な新婦、両親や祖父母などを招待するカップルなどにもおすすめです。
最近は、シンプルなバックスクリーンだけでなく、映画のロケーションのようにおしゃれなセットを複数用意しているスタジオもあります。理想の世界観にフィットするスタジオを選びましょう。
2.結婚式を挙げる会場
ふたりが選んだ式場のチャペルや披露宴会場、ガーデン、ラウンジなどのフォトスポットであらかじめ撮影しておく撮影プラン。結婚式当日は、ふたりの写真をじっくり撮れる時間が少ないので、「お気に入りの会場で素敵な写真を撮ることに集中したい」という人におすすめです。
結婚式当日が明るい時間帯の挙式披露宴なら、前撮りは夕日や夜のライトアップをバックにするのも素敵です。また、前撮りに両家の親を招待すれば、当日までに会場の紹介もできます。
ただし、式場のフォトスポットはある程度決まっているため、会場で前撮りするどのカップルも似たような写真や構図になりがち。そのため、オリジナリティを重視したい人には物足りなく感じるかもしれません。
また、式場の料金プランは高めに設定してあるため、屋内とはいえスタジオ撮影より割高になります。
3.ロケーション撮影
ロケーション撮影の魅力は、構図やアイテムにこだわらなくても映える写真を残せることです。リゾート地や大自然、ふたりの思い入れのある場所、レトロな建物など、撮りたい雰囲気に合わせてセレクトすれば、非日常的でオリジナリティ溢れる写真が仕上がります。
しかし、ロケーション撮影は天候に左右されやすい点に注意が必要です。また撮影金額には各スタッフの出張料金も含まれるため、スタジオ撮影や会場撮影に比べると高額かもしれません。
どんな衣裳を何着着た?
撮影日が決まれば、衣裳選びに気合が入る花嫁は多いはず。
先輩花嫁がどのような衣裳で撮影したのか、CORDY花嫁アンケートの結果は以下のとおり。
ウェディングドレスが多数派ではありますが、結婚式当日に着る予定のない和装や、自分で用意したカジュアルドレスで当日とは印象の異なる写真を残している人もいます。
着数については、2着以上の割合が56%。
同じロケーションでも衣裳チェンジすることで、印象の異なる写真を残すことができます。
フリーコメントを見ると、フォトスタジオやドレスショップでレンタルするだけでなく、コストを抑えつつ理想の衣裳を自分で用意する人もいるようです。
衣裳のバリエーションをアドバイス
前撮りや後撮り衣裳は、プランによってある程度組み合わせが決まっていることがほとんど。ここでは、おもなバリエーションと合わせて、どのようなカップルにおすすめなのか解説します
・ウェディングドレス1点
純白のウェディングドレスは、花嫁を象徴する衣裳。SNSなどの投稿を見てもウェディングドレスで撮影している花嫁は多く、その人気は不動と言えます。
ウェディングドレスで撮影する場合のメリットは、以下のとおり。
・草原・海・レトロ・モダンなどのどんな場所でも映える
・当日と同じ衣裳ならリハーサルを兼ねられる
・衣裳選びで迷っていたドレスを着られる
・式場によってはプランが安い
ウェディングドレスは撮影場所にどのようなスポットでも、花嫁らしさ溢れる写真を残せます。当日の衣裳と同じものを選べば、メイクリハーサルの予行練習になったり、当日までに着こなしをチェックすることもできます。式場によっては料金設定が安いケースもあり、おトクに前撮りを実施できます。こだわりの一着でバリエーションに富んだ写真を残したい方におすすめです。
・ウェディングドレス+カラードレス
ウェディングドレス1着では物足りないと感じるなら、カラードレスとの組み合わせもおすすめです。終日同じスポットで撮影する場合でも、衣裳が変わるだけで雰囲気をガラリと変えることができます。
たとえば、ウェディングドレスは明るい光が差し込む日中に撮影し、夕方から夜にかけたライトアップの時間帯にカラードレスへチェンジしても素敵です。また、ウェディングはナチュラルな雰囲気で、カラードレスはスタイリッシュなイメージにするなど、デザインを変えて楽しむのもひとつ。同じ洋装でも、メリハリのある写真を残すことができます。
・和装(白無垢・色打掛)
「当日は着ないけど和装も着てみたい」「白無垢や打掛は今後着る機会がない」などの理由で、和装を選ぶ人も多いです。なかには、両親たっての希望でという人もいるのではないでしょうか。
結婚式当日は、「お色直しに時間がかかるから」などと諦めるケースは多いですが、着てみたい気持ちがあるなら、結婚式以外の場では着る機会のない衣裳なのでチャレンジしてみましょう。
桜や紅葉など季節を感じられるスポットでも、写真映え抜群です。
・ウェディングドレス+和装
とにかく贅沢に楽しみたいなら、ウェディングドレスと和装の組み合わせがおすすめ。洋装と和装では印象がガラリと変わるため、それぞれに場所を変えて撮影するのも良いかもしれません。
たとえばウェディングドレスの場合は、明るくポップな背景や自然・海・アーバンテイストの街並み、チャペルなどで撮影。和装では、神社仏閣・歴史ある建物・日本庭園・古い町並みなどがよく合います。
いくつかある料金プランのなかでも割高になる可能性がありますが、「せっかくなら欲張りたい!」「やっぱりあの衣裳も着たかったと後悔したくない!」という人におすすめです。
前撮り以外にもある! 別撮りのバリエーション
婚礼写真の別撮りは前撮りだけでなく、いくつかの種類があります。代表的なものは、以下のとおり。
・前撮り
・後撮り
・ハネムーン中のフォトシューティング
・セルフフォト
CORDY花嫁アンケートでは、95%が「前撮り」と答えてくれました。
もっともポピュラーな別撮りであることに加え、花嫁衣裳を着ることで、結婚式当日のイメージを膨らませたり、結婚を実感したいという心理も反映されているのではないでしょうか。
ここからは各別撮りについて、どんなことがしたい人におすすめなのか、おすすめの実施時期、注意点などを解説します。
前撮り
・前撮りはどんな人におすすめ?
結婚式よりも前の日程で行う「前撮り」は、花嫁姿をシミュレーションしたいという人におすすめです。
結婚式当日に向けたヘアメイクリハーサルでも、衣裳を着ることはできずトータルコーディネートまではチェックできないのが一般的。
前撮りでは、結婚式当日さながらの支度をするので、衣裳は違ったとしても、結婚式の事前に花嫁姿を確認することができます。写真にも収めるので、周りからどう映るか、客観的に見ることもできます。
・おすすめの実施時期
前撮りは、結婚式の半年以上前に行うのがおすすめです。
理由は大きく2つ。
1つは、結婚式準備が忙しくなる前に行っておきたいため。
一般的な結婚式場では、約4~5ヵ月前から担当プランナーとの本格的な打ち合わせがスタートします。そこからは結婚式準備も忙しくなってくるので、前撮りはその前の余裕のある時期に行う方が、撮影もじっくり楽しめるのではないでしょうか。
もう1つは、撮影データの納品時期の観点から。
一般的に、撮影データは自宅に届くまで約2ヵ月程度かかるため、ムービーやウェルカムボードに使いたいなら、なるべく早めに手元に置いておきたいですよね。
結婚式の日取りが決まったら、すぐにでも前撮りの検討をはじめてみてください。
・前撮りの注意点
前撮りの注意点は大きく2つ。
1つは、ほぼ丸1日がかりとなるため、日程を確保する必要があること。
仕事や結婚式準備など、忙しいなか、ふたりのスケジュールがなかなか合わないというケースも。そのため、準備は余裕をもって計画的に進めましょう。
もう1つは、屋外撮影の場合、天候に左右されること。撮影業者によっては、雨天の場合、無料で再調整してくれるケースもあるので、契約前に確認しておくのがおすすめです。
後撮り
・後撮りはどんな人におすすめ?
結婚式を終えた後に行う「後撮り」では、「こんな写真を撮っておけばよかった・・・」といった心残りを晴らすことができます。
結婚式当日の撮影データを見て、「納得いかない」「満足できない」というモヤモヤを抱えている人にぴったりです。
また、前撮りと異なり「結婚式までに」というリミットがないため、心と時間に余裕をもって計画することができます。
当日の撮影データを見返しながら、どんな場所やポーズで撮りたいか、もう一度衣裳を着られるならどうしたいかなど、じっくり考えることができます。
・おすすめの実施時期
できれば結婚式を行った2ヵ月後~半年以内、遅くても1年以内に行うことをおすすめします。
結婚式から1年以上経っても、素敵な写真が残せないわけではありませんが、いつでも撮れると思って先延ばしにしていると「もう撮らなくてもいいか」という気持ちになってしまうことも。結婚式の余韻が残っているうちに、撮影できた方が花嫁気分で臨めるのではないでしょうか。
結婚式の2ヵ月後ぐらいには、当日の写真データやアルバムが手元に届くので、じっくり吟味しながら思い残すことがないよう、後撮りのイメージを膨らませましょう。
・後撮りの注意点
後撮りは、前撮りよりも少数派のため、撮影業者側でプランが用意されていない可能性もあります。
前撮りプランが適用されないなど、制約がある可能性もあるので注意が必要です。
また、「結婚式までに済ませなければ・・・」といった期限がないため、計画を先延ばしにしがちで、タイミングを逃すおそれもあります。ふたりのなかである程度のリミットを決めて計画しましょう。
ハネムーン先でのフォトシューティング
ハネムーンのフォトシューティングはどんな人におすすめ?
最大の魅力は、海外や観光地ならではのとっておきのロケーションで、特別な写真を残せること。
開放感のあるビーチ、広大な草原、都会的な街並みなど、非日常的な空間でロマンチックな写真をたくさん撮影できます。
とくに、海外をデスティネーションに選んでいる場合、そう何度も気軽に訪れることはできません。「せっかくなら最高の写真を撮っておきたい」と考える人におすすめです。
ハネムーンも一生に一度の大切な旅行。
特別な場所で、プロのカメラマンに撮ってもらったハイクオリティな写真が残れば、見返すたびにハネムーンの楽しい思い出が美しくよみがえるというのも嬉しいポイントです。
・ハネムーンのフォトシューティングをプロに頼む方法
旅行会社のオプションプランを利用する方法のほか、ネットやSNSなどで現地のカメラマンを探して直接注文することもできます。
衣裳やヘアメイク、介添え人、海外旅行の場合は通訳などが揃ったパッケージプランは、10万円~30万円以上と高額ですが、撮影のみ1時間程度のフォトシューティングであれば5万円前後で利用できるプランもあります。
・ハネムーンのフォトシューティングの注意点
衣裳などを自分たちで用意する場合、ドレスがシワにならないような工夫が必要です。リーズナブルなセルドレスを用意する場合は、チュールなどシワが目立たない素材がおすすめです。
また、海外旅行に持っていく場合、手荷物として預けてしまうと、遅延や紛失のリスクもあるので、可能な限り機内持ち込みしましょう。
セルフフォト
・セルフフォトはどんな人におすすめ?
自分たちで撮影する「セルフフォト」は、ほぼゼロ円というコストメリットが最大の魅力です。ふたりで気軽に記念撮影したいという人や、複数回の撮影を考えているけど全てプロに頼むほどの予算はないといった人におすすめです。
日にち・時間・場所にとらわれず自由に撮影できるのもメリットのひとつ。
ふたりの予定さえ合えばいつでも撮影でき、予定した日の天候が悪ければ、ふたりの都合に合わせて自由に変更できます。
また、プロのカメラマンや介添え人などに気兼ねすることもなく、リラックスして撮影タイムを過ごすことができます。
・おすすめの実施時期
セルフフォトの撮影時期も、考え方は前撮りや後撮りと同じです。
結婚式前に撮影するなら半年以上前、開催後の撮影なら半年~1年以内には撮影するのがおすすめ。
セルフフォトはふたりの都合で何度も撮影できるため、結婚式と真逆の季節や時間帯で実施するのも良いかもしれません。
・セルフフォトの注意点
セルフフォトは、撮影も自分たちで行わなければならないため、カメラや三脚などの機材も自分たちで準備する必要があります。
アングルなどもパターン化しやすく、たくさん撮ったのに仕上がったのは同じような写真ばかり・・・と後悔する可能性もあります。
なかには、写真好きな兄弟姉妹や友人など、身近な人にカメラマンをお願いする人もいます。その場合は、お礼を渡したり、後日、食事をごちそうするなど感謝を伝えるようにしましょう。
1回だけじゃない! 複数回撮る人も!
「前撮り」や「後撮り」など、結婚式当日以外の日に撮る「別撮り」に制限はないため、2回以上計画する人もいます。
CORDYアンケートによると、30%の人が2回以上撮影しています。
何度も撮影できるなら、衣裳も場所もふたりの希望をより多く叶えることができます。
たとえば、1回はプロに頼み、2回目3回目はセルフフォトやカメラが趣味の友人や知人に頼むなどして費用をコントロールする人もいます。
衣裳やヘアメイクも自分で用意すれば、費用を数万円以内に抑えることも可能です。
前撮り(別撮り)はいつから計画する? やること&準備期間
前撮りを行う場合、具体的にいつから計画しておくと余裕をもって準備できるのでしょうか。理想のスケジュールをまとめてみました。
一般的に、前撮りの検討から撮影、データ納品までにかかる期間は、以下のとおりです。
・スタジオの検討期間・・・約1ヵ月
・スタジオ決定後の打ち合わせ・準備期間・・・約1~2ヵ月
・撮影データが届くまでの期間・・・約2ヵ月
これを踏まえると、前撮り準備は遅くても撮影希望の3ヵ月前にはスタートするのがおすすめです。
前撮りの場合、前述のように「結婚式の半年前までには終えておく」ことを考慮すれば、結婚式の9ヵ月以上前から準備するのがベストです。
たとえば、4月挙式のカップルが前撮りを計画するなら、以下のようなスケジュールが理想的です。
【4月挙式の場合】
・7月・・・・・・・前撮りスタジオを検討
・8~9月・・・前撮りの打ち合わせ
・10月・・・・・・・前撮りを実施
・12月・・・・・・・データ納品
ただし、桜や紅葉の時期といったハイシーズンを希望している場合は、上記のスケジュールに関係なく、早めに計画した方がよいでしょう。とくに人気のスタジオは、撮影時期が近づくにつれて予約を取りにくくなるため注意が必要です。
前撮りや別撮りの準備について、CORDY花嫁アンケートのフリーコメントも見てみましょう。
撮影用小物を手作りしたり、撮影指示書を用意したり、エステに通ったり、それぞれのこだわりポイントに応じた準備もあります。
自分たちはどんな写真が撮りたいかを話し合ったうえで、参考にしてみてください。
撮影した写真の使い道
前撮りで仕上がった写真は、多くのカップルがウェディングアイテムに活用しています。以下は、写真を利用できるアイテムの一例です。
・ウェルカムアイテム
・ムービー演出
・プロフィールブック・席次表
・両親へのプレゼント
どのようにして活用するのか、詳しくみていきましょう。
・ウェルカムアイテム
撮影データをウェルカムアイテムに活用するカップルは多いはず。エントランスに置くウェルカムボードはもちろん、タペストリーやアルバムにしてロビーに飾るのもおすすめです。
ふたりの仲の良さを感じられる写真があると、ゲストの気持ちも温まり、挙式披露宴が一層楽しみになるのではないでしょうか。
・ムービー演出
前撮り写真を披露宴中に上映するムービーに利用するのもおすすめです。
たとえば、オフショットや撮影時の様子を記録した動画も一緒に編集すれば、ふたりの日頃の関係性や雰囲気なども、ゲストに感じ取ってもらえるでしょう。
・プロフィールブック・席次表
前撮りではフォトジェニックな空間で非日常的な写真を撮影するため、当日ゲストへ配るプロフィールブックや席次表に活用すると一段とオシャレに仕上がります。
たとえば、新郎新婦それぞれのソロショットを大きく載せるのも◎。レイアウト次第では、雑誌のような雰囲気に仕上げることもできます。ゲストにも、待ち時間を楽しく過ごしてもらえるでしょう。
・両親へのプレゼント
前撮り写真はアルバムにして、両親へプレゼントすると喜ばれるはず。
前撮り単体で作成するのも素敵ですが、結婚式以降に当日の写真も合わせて、生まれてから結婚するまでの歴史を振り返れるアルバムにするのも素敵です。
ここまで大切に育ててもらったことへの感謝を込めた手紙とセットで渡せば、両親とふたりをつなぐ思い入れのある一冊になるでしょう。
前撮り(別撮り)を実施する5つのメリット
このような別撮りをするメリットは、以下のとおり。
1.作りこんだ写真が撮れる
2.衣裳をたくさん着られる
3.結婚式当日の予行練習ができる(前撮り)
4.カメラマンの比較検討ができる(前撮り)
5.ウェルカムボードやプロフィールブックに活用できる
ここから、上に挙げた5つのメリットについて、詳しく紹介していきます。
1.作りこんだ写真が撮れる
前撮りや後撮りは、時間や場所も撮影のためだけに選んで、イメージ通りの写真をつくりこむことができます。
撮影場所はスタジオだけでなく、たとえば、自然豊かな絶景スポットや、初めてデートした場所、ふたりが通った学校など、思い出の地を選ぶこともできます。
桜や紅葉などの季節に合わせたり、朝焼けが美しい早朝、夕刻のサンセットなど、時間帯にこだわり、その瞬間にしか残せない写真を撮影することもできます。
2.衣裳をたくさん着られる
前撮り・後撮りでは結婚式当日に着ない衣裳をセレクトすることもでき、トータルで考えるとたくさんの衣裳を着られることになります。
たとえば、当日のお色直し回数を抑えるために諦めたドレスや、先約があって選べなかったドレスなど、当日は難しくても前撮りなら着られるケースもあります。
祖父母や両親の「和装姿が見たい」というリクエストがあれば、前撮り・後撮りで叶えるという選択肢もあります。祖父母や両親にも撮影に参加してもらえば、記念に残る写真を残せるのではないでしょうか。
持ち込み衣裳OKのスタジオも多く、自分たちらしい服装や母親から譲り受けた振袖など、着られる衣裳のバリエーションが広がるのもポイントです。
3.結婚式当日の予行練習ができる(前撮り)
前撮りでは、ドレスはもちろん、小物アクセサリーやブーケ・ヘアメイクなども含め、結婚式さながらの装いで撮影するため、当日の予行練習になります。前撮りを行うことで確認できるポイントは、以下のとおり。
・小物とヘアスタイルのバランス
・綺麗に見えるブーケの持ち方
・ふたりの立ち位置や姿勢
・衣裳の扱い方や歩き方
・当日に向けた美容ケア など
前撮りで予行練習ができていれば、着慣れない衣裳でも当日スマートに歩けたり、立ち振る舞いに余裕が出たりします。
また、ドレスコーディネーターさんに小物合わせのバリエーションを聞いたり、ヘアメイクさんに当日までのスキンケアをアドバイスしてもらうなど、より良い状態で当日を迎えるための準備ができるのも魅力です。
4.カメラマンの比較検討ができる(前撮り)
前撮りは、結婚式に向けてカメラマンを比較検討する機会にもなります。
とくに、チェックしておきたいのがカメラマンとの相性。
ふたりが自然な表情を向けられる相手かどうか、「こういう写真が撮りたい」「この角度からの自分が気に入っている」など気軽に希望を伝えられるかどうかは、もっとも重要なポイントです。
また、カメラマンによって得意な撮り方も変わるので、自分たち好みの写真を残してくれるかどうかも見極めましょう。
理想通りのカメラマンに出会えたら、結婚式当日も指名して撮影をお願いできる可能性があります。
指名が叶わなくても、前撮りでふたりの撮影イメージを固めることができれば、リクエストもより具体的に伝えることができるでしょう。
結婚式当日も、前撮りのカメラマンにお願いしたい気持ちがある場合は、式場見学の時点でカメラマンを自分で探す可能性がある旨を伝えておくと、スムーズです。
5.ウェルカムボードやプロフィールブックに活用できる(前撮り)
前撮りで撮影した写真は、ウェルカムボードやプロフィールブックなど結婚式当日のアイテムに活用できます。なかでも人気なのは、披露宴で上映するムービーに使用するケースです。
前撮り写真のほか、撮影合間のリラックスした様子を撮った動画などを組み込めば、より一層ふたりの雰囲気が伝わるムービーに仕上がります。
また、前撮り写真をウェルカムボードやプロフィールブックなどに使いたい場合、文字入れのスペースを踏まえた構図をカメラマンに依頼することも可能です。
最大のメリットは撮影に集中できること
別撮りは撮影のためだけに時間を確保できるため、モデルのようにポージングした姿や、ユーモアあふれる姿、ふたりらしさが溢れるリラックスした姿など、結婚式当日には撮れない写真をたくさん残せます。
また、場所・時期・予算によって撮れる写真が異なるため、ふたりのイメージに合うプランを、話し合ってみましょう。別撮りのための話し合いや準備期間も、ふたりの結婚式における大切な思い出の一つになるはずです。