婚約の証として贈られる婚約指輪ですが、「お金がもったいない」「普段つける機会がない」などさまざまな理由で購入しないカップルも増えています。結婚指輪を贈る意味や、実際、みんなはどうしてるのか? もらわずに後悔しない? といった素朴な疑問への答えや、婚約指輪いらない派の本音を紹介します。
■ 婚約指輪を贈る本来の意味は?
そもそも婚約指輪にはどんな意味が込められているのでしょうか? 大きく3つの意味があります。
①結婚の約束の証
婚約指輪とは一般的に、結婚の約束を交わした証として男性から女性に贈られる指輪のこと。そもそも婚約は婚姻届とは違って法的なルールではありませんが、婚約指輪を贈ることで約束を「かたち」として残すことができます。婚約指輪をつけることで、周囲の人にも婚約したことを示しやすくなります。
②結婚への決意の象徴
一般的に婚約指輪は高価なため、贈る側の気持ちの大きさや結婚への誠意を表すことができます。贈られた側は、相手の誠意に応えるためにこれからの人生を共にする決意が固まるでしょう。
③家族の共有財産
貴金属やダイヤモンドは長くその品質を保ちやすいので、子どもや孫に引き継いでいくことができます。家族の思い出が詰まった資産として残せるという金銭には代えられない価値があります。
■ 「婚約指輪はいらない派」の割合と、その理由は?
2021年の調査では、74.5%の男性は婚約時になにかしらの「婚約記念品」を贈っており、なかでも88.1%といちばん多くを占めるのが婚約指輪です。2位のネックレスが7.4%なので、婚約指輪がいかに圧倒的人気かがわかります。また全体ではおおむね3組中2組が婚約指輪を贈っているということになります。
(「ゼクシィ 結婚トレンド調査 2021」による)
逆にいえば、全体の1/3のカップルは婚約指輪のやり取りをしていない、ということになります。婚約指輪をいらないという人には以下のような理由があるようです。
①お金がもったいないから
婚約指輪の相場は平均35万円。新生活や結婚式のためにもなにかとお金が必要なため、指輪に大金を使うのはもったいないと考える人も多いようです。「これからの生活を考えると相手に金銭的な負担をかけたくない」という思いから、いらないという考えに至るのかもしれません。
②「普段つけないから」「デザインが好みではないから」
婚約指輪といえば、プラチナリングに一粒ダイヤのついたソリティアリングが代表的なデザインですが、「特別なときにしかつけられない」「普段のファッションには合わない」「自分の好みのデザインではない」という考えから、いらないと判断している人もいるようです。
婚約指輪はプロポーズのときにサプライズで贈られるイメージもあるため「相手が勝手に選んで、好みと違う指輪をプレゼントされたら困る」と考える人もいます。相手のセンスを信用できないことを直接伝えて傷つけたくないから、「欲しくないわけではないけど…」という本音とは裏腹に、「いらない」という人もいるようです。
③ほかに欲しいものがあるから
普段使わない指輪を買ってもらうくらいなら、別の物が欲しいと思う人もいます。そのぶんは、結婚式や新婚旅行のグレードアップ、新婚生活を豊かにする実用的なアイテム、ネックレスやピアス、イヤリングなどほかのジュエリーなど、ふたりの価値観が合うものに使うようです。
④おねだりするのが恥ずかしいから
勝ち気な性格だったり、「甘えるのが苦手」といった女性の場合、ロマンティックなことをリクエストするのが照れくさくて、本当は欲しいと思っていても、つい「いらない」と言ってしまうケースもあります。男性がその言葉を鵜呑みにしてしまうとがっかりされる可能性もあります。
⑤彼を試したい
言葉では「いらない」と言っても婚約指輪を用意してくれるのではないか、彼の愛情の深さを試したいと考えている方もいるのでは? サプライズやロマンティックなシチュエーションが好きな女性は、あえて「いらない」と言って彼の出方を探ろうとしている可能性もあります。
このほかにも「両親や祖父母から譲り受けた指輪があるから」「結納しないから」といった理由でいらないという人もいるようです。
■ 相手の好みやデザインで失敗しない贈り方3選
「いらない」という理由は人それぞれ。男性は自分の彼女を思い浮かべてみてみましょう。「いらないと言っていても、本心では欲しいと思っていそう」「価値観に合ったものを贈れば喜んでもらえそう」と思った人は、思い切ってプレゼントしてみましょう。
ここでは相手の好みやデザインがわからなくて贈ることを躊躇している男性におすすめしたいCORDYで人気のアイテムを紹介します。
1.「お試し」でプロポーズリングを贈ってみる
プロポーズリングは、プロポーズ時に渡すための指輪で、ジルコニアなど1、2万円で購入できる指輪のこと。箱をパカっと開けてサプライズプロポーズされるという多くの女性が憧れるシチュエーションを、お手頃価格で叶えることができます。実際につけなくてもプロポーズの思い出としてお部屋に飾っておけるので、好みのデザインは譲れないという相手にもきっと喜んでもらえるはず。婚約指輪は後日ふたりでお店に行って、気に入ったデザインを選びましょう。
写真のプロポーズリングは、箱を開けた瞬間に目に入るフラワーヘッドリースと大きなジルコニアが華やかで、幸せな気持ちを盛り上げてくれるでしょう。
ブランド:Orkos (Propose Ring)
商品名:フラワーヘッドリース&プロポーズリング
税込価格:2万4,200円
2.石のみの「ダイヤモンドルース」を贈って後日加工する
プロポーズ時にダイヤモンドルース(石のみ)をプレゼントすれば、あとから指輪やネックレスなど、好きなデザインに加工することができます。高価なダイヤモンドでも、相手の好みやデザインで失敗することはなくなります。
こちらはロシア産のバージンダイヤモンド。工場から研磨されて、まだ誰にも所有されたことがない、高品質な0.41カラットのダイヤモンドです。高価ですが、そのぶん思いの強さが彼女にも伝わるはずです。
ブランド:Traceability Viewer Dia
商品名:ロシア産バージンダイヤモンド0.41カラット
税込価格:37万9,300円
3.ファッション感覚でつけられる婚約指輪を一緒に選ぶ
「いかにも婚約指輪」というデザインがネックになっている相手には、ダイヤモンドにこだわらず、カラーストーンのリングを彼女と一緒に選んでみてもいいでしょう。好みのファッションに合わせやすいデザインを選べば、毎日つけることもできます。
・華やかながら普段使いしやすい/cheka(チェカ)
5つの大粒ダイヤモンドが並んだ存在感のあるリング。ゴールドのアームはフォーマル過ぎない印象で、なだらかなVラインが指先のラインを美しく見せてくれます。華やかだけど普段のファッションにも合わせたいという人におすすめです。
ブランド:cheka
商品名:H & C FIVE DIAMOND V RING
税込価格:19万8,000円
・上品なパールで背筋が伸びる/INO(イーノ)
アコヤパールが上品な輝きを放つエンゲージメントリング。みんなと同じダイヤモンドの指輪はいやだけど、特別感のあるリングが欲しいと思っている人におすすめです。高貴な印象で身につけたら気持ちが引き締まりそう。
普段のファッションに合わせればコーディネートのポイントに、パーティーなどの特別なシーンではドレスにも見劣りしない存在感を放ってくれるはずです。パールには「健康・無垢・長寿・富・純潔・円満」といった意味があります。これからの結婚生活への願いを込めて取り入れるのにぴったりです。
ブランド:INO
商品名:Bianca. en
税込価格:24万900円
・個性的で目を引くデザイン/Seis(セイス)
インドの門や窓などに見られる特徴的なアーチのデザインをアーム部分に取り入れた、珍しいデザインのリング。エメラルドとローズクォーツの組み合わせが上品。
エメラルドの宝石言葉には「幸運・愛・希望・献身」というものがあり、愛の象徴の宝石、夫婦円満のお守りになるといわれています。ローズクォーツも愛を象徴する石なので、満ち足りた結婚生活へと導いてくれそうです。
ブランド:Seis
商品名:Arch Emerald Ring
税込価格:27万600円
ほかにも婚約指輪にぴったりな意味を持つ宝石はたくさんあるので、意味を調べながら好みのリングを探してみてください。
■ 両親に与える印象も考えてみよう
婚約指輪を用意するかどうか、最終的にはふたりの価値観で判断すべきですが、その際には相手の両親がどんな考え方をもっているのかを考慮してみることをおすすめします。
親世代のなかには「結婚するなら婚約指輪は必須」という考えの人もいます。ふたりが「用意しない」と判断した場合、相手の両親が「経済的に余裕がない相手ではないのか」「本当に娘を大切に思ってくれているのか」などと、余計な不安を与えてしまうかもしれません。
もちろん「自分もほとんどつけていないし、たしかにもったいない」と同意してくれることもあるでしょう。心配なら「用意しない理由」をきちんと伝えて意見を聞いてみましょう。
■ 「もらえたら嬉しいかも」という気持ちがあるなら
贈られる側としては、本当は欲しい気持ちもあるけど「欲しいと言い出せない」「彼を試したい」といった気持ちが邪魔している場合もあります。婚約指輪を用意するかどうか、素直な気持ちをお互いに確認してみるとよいでしょう。一度「用意しない」と決めても、あとから欲しくなったら結婚記念日に改めて検討してみることもできます。
実は、この記事を書いているエディターも、婚約指輪はいらないと思っていたひとりです。その代わりに結婚指輪は何軒ものお店に足を運んで、入籍前に「これだ」と思えるものを手に入れ、すぐにつけ始めたので「婚約の証がほしい」と思うこともなく、今のところ後悔もしていません。
ただ「つけなくてもいいから、けじめとしてあげたい」と言われた人の体験談を読んで、そんな言葉をもらえたら最高に幸せな気分になっただろうとも思いました。これからの人生を、なにがあっても一緒に歩んでいきたいという気持ちが伝わるからです。
彼女に「いらない」と言われて迷っている男性は、指輪を渡したい気持ちがあることを強く主張したり、さりげなくジュエリーショップに連れて行ってどんな指輪が好きなのか聞き出してみてください。婚約指輪には結婚の決意や相手を一生幸せにするという覚悟や愛が詰まっていると考えると、結婚指輪は決して無駄ではないと思います。10年後、20年後に結婚を約束したときのピュアで幸せな気持ちを思い出せるアイテムとして、長くふたりの関係を見守ってくれると考えれば、ほかのなににも代えがたい一生の宝物になりますよ。